卓球ラケットの重さ|平均は何g・振り切れるかの確かめ方

【本記事について】
本記事は「卓球スタートショップ」が運営する情報メディア「卓球はじめの一歩」の記事です。記事内で紹介している商品には、当店で販売しているものが含まれます。

卓球ラケットの重さに、「初心者は何g」という決まった正解はありません。競技規則は大きさも形も重さも自由と定めていて(ITTF 2.4.1)、当店で扱う板300点のうちメーカーが平均重量を公表している202点を数えると、56〜105gに散らばり、中央値は85gでした。

選び方の答えは1つです。自分が振り切れる範囲で、いちばん重いものを選ぶ。軽いラケットは振り遅れにくい代わりに、相手の強い球に押されやすくなります。「軽ければ楽」ではなく、「重すぎると振れない」の一線を自分で確かめてから決めます。

この記事は重さの平均・軽いラケットの得と損・振り切れるかを確かめる手順だけを扱います。重さ以外の4つの軸は卓球ラケットの選び方、中学生の1本目の予算帯は中学生の卓球ラケットの選び方にまとめています。

まず即答|重さの「正解」は無い。振り切れる範囲でいちばん重いもの

重さの答え
  1. 規則に上限も下限も無い——大きさ・形・重さは自由。板が平らで硬いことだけが条件(ITTF 2.4.1)
  2. 当店の板202点の中央値は85g——80〜89gに123点が集まる。ここが「ふつうの重さ」
  3. 中学生の1本目は81〜85g、大人は振り切れる範囲で83〜95g——既存記事の目安と同じ
  4. 軽さは「振り遅れない」ための手段——軽いほど良いのではなく、重すぎる線を越えないための数字

カタログの数字だけで決めるより、手に持って10回振ってみるほうが確実です。重さは「体格」ではなく「振り切れるか」で決まります。同じ中学生でも、振り切れる重さは人によって10g以上違います。

今すぐ確かめる手順:いま家にラケットがあれば、ひじを支点に10回、同じ速さで振ってください。5回目以降にラケットの先が下がってくるなら、その板はいまの自分には重い部類です。最後まで先の高さが変わらなければ、その重さは振り切れています。

当店の板202点を数えると、中央値は85g

当店で扱う板(ラバー貼り済みのレジャー用を除く)300点のうち、メーカーが「平均重量」または「重量」を公表している202点の内訳です。板だけの重さで、ラバーは含みません。

板の重さ本数(202点中)どんな板が多いか
69g以下13点バルサ材や小型の板。極端に軽い部類
70〜74g5点軽さを優先した木材5枚の板
75〜79g20点軽めの木材5枚。小学生・体格の小さい人の候補
80〜84g43点中学生の1本目の帯
85〜89g80点いちばん本数が多い帯。中央値85gはここ
90〜94g29点打つ力がある人・強く打ちたい人
95〜99g7点重い部類。木材5枚の代表格コルベルも95g
100g以上5点カット用の7枚合板(剛力シリーズ)

75〜85gの範囲に101点あります。ここから選べば、選択肢を狭めずに「ふつう」の重さに収まります。80g未満は38点、90g以上は41点で、どちらも本数が一気に減ります。「85g以下」のように数字で足切りをすると、売られている板の半分が候補から外れることは覚えておいてください。

数え方の違いで、記事ごとに数字が少し違います。卓球ラケットの選び方はシェーク用72本で中央値86g、中学生の卓球ラケットの選び方は4,000〜12,000円の74点で中央値83g。この記事はペンを含む全202点です。どの数え方でも80g台の真ん中に集まる、という結論は変わりません。

今すぐ確かめる手順:候補の商品ページで「平均重量」「重量」の行を探してください。上の表のどの帯に入るかを見て、80〜89gなら標準、79g以下なら軽め、90g以上なら重めと読みます。

規則では重さは自由(ITTF 2.4.1)

競技規則はラケットについて、「大きさ・形・重さは自由。ただしブレード(板)は平らで硬いこと」とだけ定めています(ITTF 2.4.1)。重さの上限も下限もありません。

決まりがあるのは重さではなく材料です。板の厚さの85%以上は天然の木でなければならず、カーボンなどの補強層は全体の7.5%か0.35mmの薄いほうまで(ITTF 2.4.2)。だから「軽い=規則に触れる」も「重い=反則」もありません。56gの板も105gの板も、同じ試合に出られます

ラケットの規則全体は卓球の公認マーク(JTTA)、板が反って「平らで硬い」から外れる話は卓球ラケットの寿命にあります。

今すぐ確かめる手順:ラケットを机の上に置き、板の面を机に当てて四隅を押してください。カタカタと動くなら板が反っています。重さより先にこちらが規則の条件です。

軽いラケットの得と損

軽い板の利点はすべて「振りやすい」から来ています。損はすべて「軽い物は押される」から来ています。どちらが自分に効くかで決めます。

軽い板(79g以下)重い板(90g以上)
振り遅れ起きにくい。速い球にも面が間に合う起きやすい。戻す時間が要る
相手の強い球押されて面がぶれやすい受け止めやすい。ブロックが安定する
自分の球の重さ腕の力で出す必要がある板の重さが球に乗る
手首・ひじの負担小さい大きい。痛みが出ているなら見直す
選べる本数38点(80g未満)41点(90g以上)

「軽いほど上達が早い」という事実はありません。軽い板は打ち方のミスをごまかしてくれない代わりに、振り遅れの原因を1つ消してくれます。フォームができる前に重い板を持つと、振り遅れをごまかすために手首で打つ癖がつきます。手首の話は卓球の手首の使い方にあります。

今すぐ確かめる手順:いまのラケットでブロック(相手のドライブを止める)を10本してください。面が押されて球が高く上がるなら、板が軽すぎるか、握りが弱いかのどちらかです。握りを卵を持つ強さに直しても押されるなら、次の1本は5g重い帯を試す理由になります。

「軽い=カーボン入り」ではない。値段が上がるほど重くなる

カーボンなどの特殊素材が入った板は軽い、と思われがちですが、当店の数字では違います。木材だけの板98点の中央値も、特殊素材入り104点の中央値も、どちらも85gでした。特殊素材は「軽くする」ためではなく「弾みを足す」ために入っています。

板の値段重量公表の本数重さの中央値
〜7,000円29点82g
7,000〜10,000円37点82g
10,000〜15,000円41点85g
15,000〜20,000円29点85g
20,000〜30,000円42点88g
30,000円〜24点89g

値段が上がるほど、板は重くなります。高い板は上級者が「重い球」を打つために組まれているからです。「高い板を買えば軽くて振りやすい」は逆で、軽い板は安い帯にたくさんあります。値段で何が変わるかは卓球ラケットの値段にまとめています。

今すぐ確かめる手順:候補の商品ページで「合板構成」の行を見てください。「木材5枚」なら弾みが控えめで、80g台前半が多い帯です。「カーボン」「ALC」「ZLC」の文字があれば弾みが足された板で、重さは別に確かめます。

数字を見ても自分に合う重さが決まらないときは、卓球ラケット診断で質問に答えてみてください。持ち方と予算から、買える組み合わせを1つ提案します。

軽い板の実例|65〜76gで、当店で買えるもの

軽さを優先したい人のために、メーカー公表の重量が76g以下で、いま当店で買える板を挙げます。価格は税込で、毎日自動で照合しています。ラバーは含みません。

公表重量合板税込
ニッタク カナルディ2 FL65g前後木材5枚¥5,280
ニッタク サウンドトーン FL65g前後木材5枚¥7,150
バタフライ ティモボルTJ69g3枚合板+カーボン¥8,250
バタフライ ティモボルJ73g5枚合板¥5,280
ニッタク アミン FL約75g木材5枚¥4,180
ニッタク ライジング2 FL約75g木材5枚¥5,940
ニッタク ウイングライト FL約76g木材5枚¥6,600

いちばん軽いのはヴィクタス ブラックバルサV 7.0 MASTER(¥14,300)の56g前後です。バルサ材にカーボンを組み合わせた板で、メーカーは「軽さを超えた攻撃力」と説明しています。極端に軽い板は弾みも扱いも独特なので、1本目には向きません

反対に、木材5枚の代表格バタフライ コルベル(¥6,050)は平均95gと重い側です。当店の初心者おすすめセットの板もこれで、「重いから初心者に向かない」わけではないことの例です。振り切れる人にとっては、重さがそのまま球の重さになります。

今すぐ確かめる手順:上の表の板を候補にするなら、ラバー2枚と貼る道具を足した合計で予算を見てください。板の値段だけで組むと、あとから8,000〜9,000円ほど足りなくなります。

「平均重量」の意味|同じ型番でも1本ずつ違う

商品ページの重さが「平均重量」「◯g前後」と書かれているのは、木材の個体差で1本ずつ重さが違うからです。同じ型番でも、数g軽い個体と重い個体があります。

当店は取り寄せでお届けしているため、重さの指定(「軽い個体を」など)は承っていません。カタログの平均重量で選び、届いた板の重さはキッチンスケールで確かめてください。数gの差は、ラバーの厚さを1段変えるだけで埋まる範囲です。

今すぐ確かめる手順:届いたラケットをラバーを貼る前にキッチンスケールに載せて、商品ページの平均重量と比べてください。差が±3g程度なら個体差の範囲です。この数字をメモしておくと、次の買い替えのときに「自分の振り切れる重さ」の基準になります。

ラバーを貼ると何gになるか|カタログには出ていない

板の重さは公表されていますが、ラバーを2枚貼ったあとの重さはカタログに出ていません。ラバーの重さは厚さ・種類・切る大きさで変わるからです。

比べられるのは板の重さだけです。板で10g違えば、完成した状態でもそのまま10gの差になります。ラバーを貼った状態で160g前後なら、板は80g台と見てよいでしょう。重さを減らしたいときは、板を替える前にラバーの厚さを1段薄くするほうが安く済みます。厚さの決め方は卓球ラバーの厚さの選び方にあります。

今すぐ確かめる手順:ラバーを貼ったラケットをキッチンスケールに載せてください。180gを超えているなら重い部類です。振り遅れがあるなら、次の張り替えで厚さを1段薄くして差を見ます。

よくある質問

Q小学生は何gがいいですか?
A.小学生は板の大きさも関わるので、重さだけでは決められません。低学年・高学年の目安は小学生の卓球ラケットの選び方にまとめています。
Q女子は軽いほうがいいですか?
A.性別で決まりません。振り切れるかで決まります。当店に「女子用」のラケットはなく、規則にも区別はありません。詳しくは卓球ラケットの女子・女性の選び方にあります。
Q軽いラケットは弾みませんか?
A.重さと弾みは別の話です。56gのブラックバルサはカーボン入りでよく弾みます。弾みは合板構成と特殊素材で決まり、重さは振りやすさと押されにくさに関わります。
Q重さで振り遅れているのか、フォームの問題なのか分かりません。
A.ひじを支点に10回振って、先が下がるなら重さです。下がらないのに振り遅れるなら、戻しが遅いか構えが遅いかです。卓球のフォアとバックの切り替えの3つの原因を先に確かめてください。
Qグリップテープを巻くと重くなりますか?
A.数g増えます。重さより、握りの太さが変わることのほうが打ち方に影響します。卓球のグリップテープを見てから決めてください。

まとめ

卓球ラケットの重さに正解の数字は無く、規則も自由です(ITTF 2.4.1)。当店の202点は56〜105gに散らばり、中央値は85g。75〜85gに101点あります。

決め方は「振り切れる範囲でいちばん重いもの」。10回振って先が下がらないこと、ブロックで押されないこと、この2つで確かめます。軽い板は安い帯にたくさんあり、値段が上がるほど板は重くなります。

迷ったら、中学生は81〜85g、大人は振り切れる範囲で83〜95g。数gの差はラバーの厚さで埋まるので、重さで悩む時間より、10回振る時間のほうが役に立ちます。

用具えらびのチェックリスト(PDF)をお送りします

はじめて道具をそろえるときに「何を・どの順番で決めるか」を1枚にまとめたものです。印刷して、そのままお店で使えます。あわせて、ラバーを貼った状態で届く貼り上がり完成ラケット(来春の予約企画)の先行案内もお届けします。

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