本記事は「卓球スタートショップ」が運営する情報メディア「卓球はじめの一歩」の記事です。記事内で紹介している商品には、当店で販売しているものが含まれます。
「ツッツキ」は、下回転のボールを下回転で返す基本技術。相手のサーブを安全に受けたり、低く返して攻められにくくしたりするときに使う、守備の要となる技です。地味ですが、これができると試合で崩れにくくなります。

ツッツキとは?
ラケットの面をやや上向きに開き、ボールの下を切るように前へ短く押し出す打法です。ボールに下回転(バックスピン)がかかり、低く滑るように返ります。台の上で行う小さなコントロール技術です。
なぜ初心者にツッツキが必要なのか
卓球を始めて最初にぶつかる壁が、相手の下回転サーブが返せないことです。普通に打つとネットに刺さり、持ち上げようとすると浮いて打たれる。この場面を解決してくれるのがツッツキです。
下回転のボールは、そのまま当てるとラケットの面をすべり落ちるように下へ向かいます。面を上に開いて、同じ下回転をかけ返すのがツッツキで、相手の回転に逆らわないぶん、いちばん確実に返せる方法になります。
ドライブとの使い分け
下回転を返す方法には、大きく2つあります。
| ツッツキ | ドライブ(持ち上げる打ち方) | |
|---|---|---|
| 難しさ | やさしい | 難しい(体全体を使う) |
| 返る球 | 低く、下回転のまま | 上回転で前へ飛ぶ |
| その後の展開 | 相手も攻めにくい(互角) | 自分が主導権を取れる |
| 覚える順番 | 先 | 後 |
いきなりドライブで攻めようとすると、下回転に負けてネットミスを繰り返すことになります。まずツッツキで確実に返せるようになってから、攻める打ち方を覚える——この順番が、遠回りに見えていちばん近道です。
打ち方の3つのポイント
- 面を上向きに開く:まずは30〜45度から。相手の下回転が強いほど大きく開きます(回転の強さ別の目安は後半の表にあります)
- ボールの下を薄く切る:こするように当てて回転をかける
- 前方向へ短く押し出す:ひじを支点にコンパクトに
力を入れて打つ必要はありません。「やさしく下を切る」感覚で、低く返すことを優先しましょう。
使いどころ
相手の下回転サーブや、相手のツッツキに対して有効です。無理に攻めず、まずは低く正確に返すことを意識すると、ラリーで主導権を握りやすくなります。慣れてきたら、長短や回転量を変えて揺さぶることもできます。
ツッツキが効く場面・不利になる場面
便利な技術ですが、いつでも有効というわけではありません。使い分けの目安を持っておくと、試合での判断が速くなります。
- 効く場面:相手の下回転サーブを返すとき/相手のツッツキに対して/短くて攻められない球が来たとき/体勢が崩れていて、とりあえずつなぎたいとき。
- 不利になる場面:ボールが高く浮いて長く来たとき。この球をツッツキで返すと、相手に打ち込まれます。浮いた球は、多少ミスしても攻める打ち方に切り替えたほうが結果的に有利です。
ツッツキの「次」を決めておく
ツッツキは相手も攻めにくい球なので、ツッツキ合戦になることがよくあります。ここで大事なのは、ただ返し続けないことです。次の3つのどれかを意識してみてください。
- 長さを変える:短いツッツキと、相手コートの奥まで届く長いツッツキを混ぜる。相手は前後に動かされ、体勢が崩れます。
- コースを変える:フォア側とバック側を交互に。とくに相手の体の正面(ミドル)は、フォアで打つかバックで打つか迷いが生まれます。
- 回転量を変える:よく切れたツッツキと、あまり切らないツッツキを混ぜると、相手のミスを誘えます。
初心者のうちは、まず「長さを変える」だけで十分です。同じ長さで返し続けると相手が慣れてくるので、ときどき奥まで送る——それだけでラリーの主導権が取りやすくなります。
よくある失敗
「ボールが浮いて相手に打たれる」のは面が上を向きすぎ、または下を切れていないのが原因。低く返すには、面の角度とインパクトの薄さを意識しましょう。
ツッツキの止まり方・切れ方は、ラバーの種類でかなり変わります。「どうしても浮いてしまう」ときは打ち方だけでなく、いま貼っているラバーが初心者向けの種類かも見てみてください。
よく切れた(回転量の多い)ツッツキを出すコツ
- ボールの「真下」を薄く速く擦る(厚く当てると切れずに浮く)
- インパクトの瞬間だけ少し力を入れ、あとは脱力
- ラケットを止めず、前方向へ短く振り抜く
フォア側で行う「フォアツッツキ」とバック側の「バックツッツキ」は基本は同じ。バックは体の正面でコンパクトに、フォアは少し体を開いて懐を作ると切りやすくなります。よく切れたツッツキは相手が持ち上げにくく、ミスを誘えます。
ツッツキ練習におすすめ
「卓球スタートショップ」で購入できます。
回転量に合わせた面の角度調整
ツッツキの失敗で多いのは、相手の下回転の強さに対して面の角度が合っていないケースです。
| 相手の下回転 | 面の開き(目安) | イメージ |
|---|---|---|
| 弱い(ナックル気味) | 30〜45度 | 面を立て気味に、前へ押す |
| ふつう | 45度前後 | 斜め下前方へスライドさせる |
| 強い(ブチギレ) | 60度近くまで開く | ボールの底を「すくい運ぶ」 |
浮かないツッツキの3条件は、①低い打点(バウンドして上がりきる少し手前=頂点の前)②台の下でなく台上でとらえる ③インパクトでスッと押し切ること。練習は「ツッツキ対ツッツキ」のラリーを30本続けるのが定番です。慣れたら長短(深いツッツキ・短いストップ気味)の打ち分けに挑戦しましょう。
足と体の使い方でツッツキは安定する

ツッツキというと手首やラケットの動きばかりに目が行きがちですが、面の角度や打点と並んで見落とされやすいのが「足が動いていないこと」です。腕だけ伸ばして届かせようとすると、面がぶれて回転がかからず、ボールが浮いてしまいます。まずは打つボールの近くまで足で運ぶことを意識してみてください。
- 右足を一歩前に出す(右利きの場合):打球点の斜め後ろに踏み込むと、自然に体が前を向いて押し出しやすくなります
- 少しひざを曲げて低くなる:ボールは台の上の低い位置にあります。目線をボールに近づけると面の角度を合わせやすくなります
- 打ち終わったら元の位置に戻る:ツッツキは一発で決める技ではないので、すぐ次に備える姿勢が大切です
ラケットの握り方が安定していないと、面の角度もぶれてしまいます。自分の握りに不安がある方はラケットの正しい握り方を先に確認しておくと、ツッツキも覚えやすくなります。
打つタイミングが早すぎても遅すぎても浮く
面の角度を合わせているのにボールが浮く、というときは「打点のタイミング」がずれていることがよくあります。ツッツキは、ボールが台で弾んで上がりきる少し手前(頂点の前)でとらえると、低く返しやすくなります。弾んだ直後の上がってくる勢いに当ててしまうと、その勢いに押されてボールが浮きがちです。逆に、頂点を過ぎて落ち始めてから打つと、今度は持ち上げる動きが大きくなり、これも浮きやすくなります。慣れるまでは「ワンバウンドして、上がりきる少し手前(頂点の直前)」を合言葉に、毎回同じリズムでとらえる練習をしてみてください。タイミングが一定になるだけで、返球の安定感はぐっと増します。
コースを意識すると相手を崩せる
低く返せるようになったら、次は「どこに返すか」を考えてみましょう。同じ場所にばかり返すと相手に狙われやすくなります。基本は相手のやりにくい場所、たとえばフォアとバックの切り替えが必要な体の正面(ミドル)や、台の端を狙うと効果的です。最初から細かく狙う必要はありませんが、「ただ返す」から「コースを選んで返す」に意識が変わると、ラリーで主導権を握りやすくなります。
相手の下回転の強さを読むコツ
ツッツキがうまくいくかどうかは、相手のボールにどれくらい下回転がかかっているかを読めるかにかかっています。回転が読めると、面をどれくらい開くかの判断が早くなります。初心者のうちは、次のポイントを観察するだけでも対応が変わります。
- 相手のスイングの速さ:速く鋭く振っているほど回転が強い傾向があります
- ボールの軌道:強い下回転ほど、台で弾んだあとに手前へ戻ろうとする(伸びてこない)ように見えます
- 自分が触れたときの感触:思ったより下に食い込む感覚があれば、回転が強かったサインです
とはいえ、最初から完璧に読むのは難しいものです。読みを外して浮いたり、ネットにかけたりするのは誰もが通る道なので、何球も打って体で覚えていくのが近道です。回転が強いと感じたときほど、無理に前へ振らず、面を少し開いてやさしく運ぶイメージにすると安定します。
ツッツキは守りの技術ですが、上達すると攻撃のきっかけにもなります。低く正確に返して相手を詰まらせれば、その次の甘い返球をフォアハンドやバックハンドで狙いにいけます。守りと攻めはつながっているので、ツッツキを丁寧に磨くことが、結果的に攻撃力を上げる土台になります。
よくある質問
まとめ
ツッツキは「面の角度」と「薄く当てる感覚」がカギ。回転をかけやすい裏ソフトで練習すると上達しやすいです。


