卓球のカウンターとは|やり方とブロックとの違い

【本記事について】
本記事は「卓球スタートショップ」が運営する情報メディア「卓球はじめの一歩」の記事です。記事内で紹介している商品には、当店で販売しているものが含まれます。

相手のドライブを、止めるのではなく打ち返す。これがカウンターです。ブロックとの違いは「振るかどうか」ではなく、「相手の力に自分の力を足すかどうか」。ブロックは相手の勢いをそのまま返す技、カウンターはその勢いに自分の前へ出す力を足す技です。だから振り幅はブロックよりほんの少し大きいだけで、大振りにはなりません。

この記事では、カウンターがブロック・スマッシュと何が違うのか、「カウンターブロック」「カウンタードライブ」という言い方の整理、どの球なら打てるのか、打ち方の手順、入らない原因、練習の順番、試合で使う場面までをまとめます。用具の話は最後に短く置きます。

止める側の技は卓球のブロック、技の名前の全体像は卓球の打ち方一覧にあります。この記事は相手の攻撃を打ち返す技だけを扱います。

まず即答|カウンターは「振る」より「前へ出す」

カウンターで押さえる4つ
  1. ブロックとの違いは力を足すかどうか——ブロックは相手の勢いをそのまま返す。カウンターはそこに前へ出す力を足す
  2. 振り幅は小さいまま——大きく振ると、速い球に間に合わない。ブロックより拳ひとつ分だけ大きい、が目安
  3. 打点は体の前、早いうち——相手の球が落ちてくる前、上がってくる途中で当てる
  4. できるようになる順番はブロックの後——面を作る感覚が先。まだの人はブロックが先

「カウンター=強打」と思って大きく振ると、ほぼ入りません。相手のドライブはすでに速いので、その速さを利用して返すのがこの技の中身です。自分で速さを作る必要はありません。

今すぐ確かめる手順:ラケットを持って、ブロックの構え(面を作って体の前に置く)から、そのまま拳ひとつ分だけ前に押し出してください。この「押し出し」がカウンターで足している力です。腕を振り上げる動きが入ったら、それは別の技になっています。

ブロック・スマッシュとの違い

項目ブロックカウンタースマッシュ
力の出どころ相手の勢いだけ相手の勢い+自分の押し出し自分の振りが中心
振り幅ほぼ振らない拳ひとつ分大きく振る
打点体の前体の前、上がってくる途中体の斜め前、頂点あたり
打てる球速い球でも可回転と速さが読めた球浮いた球だけ
失敗したとき返らない台を越える台を越える・ネット

この表のとおり、カウンターはブロックとスマッシュの間にある技です。ブロックが「返す」、スマッシュが「決める」だとすると、カウンターは「返しながら押し返す」。相手に強く打たれている場面で、主導権をこちらに戻すための技です。

スマッシュとの使い分けは卓球のスマッシュが入らない3つの原因にまとめています。

「カウンターブロック」と「カウンタードライブ」

現場では、次の2つの言い方が混ざって使われます。同じ場面を指していることが多いのですが、やっていることは少し違います

言い方中身振り幅
カウンターブロックブロックの構えのまま、当たる瞬間に前へ押す。回転はほとんどかけないブロックとほぼ同じ
カウンタードライブ相手のドライブに、こちらもこすって回転をかけ返す拳ひとつ分より少し大きい

先に覚えるのはカウンターブロックです。押す量を増やしていくと、そのままカウンタードライブにつながります。別々の技として順番に覚える必要はありません。

なお、こする動きそのものは卓球のドライブの打ち方、バック側の振りは卓球のバックドライブにあります。

どの球ならカウンターできるか

カウンターは打てる球が限られる技です。打てない球に手を出すと、そのまま失点になります。

相手の球カウンターするか理由
回転と速さが読めたドライブする面の角度を決められる。これが本来の場面
同じコースに続けて来ている球する待てる。読めている球はカウンターしやすい
初めて見る回転の球しない(ブロック)面を決められない。まず止めて、次から考える
高く浮いた球しない(スマッシュ)カウンターより強く打てる。技の選択を間違えている
台から出ない短い球しない(台上技術)振る場所が無い

つまりカウンターは、読めているときにだけ使う技です。読めていない球はブロックで止めて、次の球から考える。この判断ができるかどうかが、カウンターを覚えたあとに勝てるようになるかの分かれ目になります。

どこへ返すかの考え方は卓球の配球にまとめました。

今すぐ確かめる手順:次の練習で、相手にドライブを打ってもらい、「いま来る」と思えた球だけに手を出してください。読めなかった球はブロックで止めます。10本中、何本が「読めた」かを数えると、いまカウンターを使える割合が分かります。

打ち方の手順|バック側から覚える

先に覚えるのはバック側です。体の正面で打つので、面を作る位置が決まりやすいためです。

カウンター(バック側)の5手順
  1. ブロックの構えを作る——ラケットはおへその前、面はやや下向き(前に伏せる)。ひじは体の前
  2. 相手が打つ前に、面の角度を決めておく——来てから決めると間に合わない。回転が強いほど、面はより伏せる
  3. 体の前で、上がってくる途中の球をとらえる——落ちてくるのを待たない。台から離れない
  4. 当たる瞬間に、拳ひとつ分だけ前へ押す——振り上げない。前へ
  5. 押した位置で止めて、すぐ構えに戻す——カウンターは往復が速い。振り切らない

フォア側は「引かない」ことが条件

フォア側のカウンターは、腕を後ろに引かないことが条件になります。引いてしまうと、速い球には間に合いません。ラケットを体の前に置いたまま、肩から先を少しだけ前に出す——これだけです。

フォアとバックの切り替えが遅れる人は卓球で切り替えが振り遅れる3つの原因を先に読んでください。

入らない原因|外れ方で3つに分かれる

外れ方原因直すところ
台を大きく越える押しすぎている/面が上を向いている/相手の回転を読み違えた押す量を半分に。それでも越えるなら面をもう少し伏せる
ネットにかかる面を伏せすぎている/打点が落ちている打点を早く。落ちてくる前に当てる
返るけれど弱い押す力が当たる瞬間に入っていないタイミング。当たる前に押し始めると力が抜ける

いちばん多いのは台を大きく越えるです。相手のドライブには強い上回転がかかっているので、そのまま当てると球は前に飛び出します。押す量を減らすこと面を伏せることの2つで、ほとんど収まります。

回転の読み方は卓球の回転にまとめています。

練習の順番

段階内容止めどき
① ブロックで20本相手のドライブをただ止める20本続いたら次へ
② 5本に1本だけ押す止める中に、押す球を混ぜる押した球が台に入るようになったら
③ 全部押す同じコースで連続して押し返す10本中7本入ったら
④ コースを変える押す方向を、相手のフォア側とバック側に分ける狙った側に行くようになったら
⑤ ラリーの中で選ぶ読めた球だけカウンター、それ以外はブロック試合で使えるのはここから

①を飛ばすと、②以降がうまくいきません。ブロックで面が作れることが前提の技だからです。ブロックの打ち方は卓球のブロックにまとめました。

球出しをしてもらう形なら、数のある練習球が要ります。当店ではTWC スクール・トレーニングボール 40+(100球入り)が¥3,850です。練習球と試合球の違いは卓球の試合球と練習球の違いにあります。

試合ではいつ使うか

カウンターは、試合の流れを変える技です。ただし使いどころを間違えると、そのまま失点が続きます

カウンターを使ってよい場面
  1. 同じコースに続けて打たれている——相手が同じ球を続けているときは読める。ここが一番の場面
  2. ブロックで押し込まれている——止めるだけでは押し返せないとき、1本だけ押して相手の位置を下げる
  3. 相手が回り込んでフォアで打ってきた——相手のフォア側が空いている。押し返す先がはっきりしている

逆に、競っている場面で初めて使うのはやめてください。カウンターは読めているときだけ入る技なので、緊張している場面では判断が遅れます。試合で使うのは、練習で⑤まで進んでからです。

試合中の緊張については卓球の試合で緊張するにまとめています。

ルールで1つだけ知っておくこと

カウンターは台の近くで速い球を打ち返す技なので、手やラケットが台に触れる場面が出ます。ここで知っておくべき条文は1つです。

ITTF 2.5.7は、打球とはラケット、または手首から先のラケットを持つ手で球に触れることだと定めています。つまり手首より上(腕)に当たった球は打球になりません。速い球を体の前で処理するカウンターでは、この区別が実際に効いてきます。

台に近い技で起きるほかの失点(空いている手が台に触れる、台を動かすなど)は卓球のブロックにまとめてあるので、そちらを読んでください。

用具でどれくらい変わるか

先に結論を書きます。入るかどうかは面の角度と押す量で決まり、用具では決まりません。ただし、次の2つは感じ方に関わります。

用具見るところカウンターへの影響
ラバーの硬さスポンジの硬度やわらかいほど、相手の回転の影響を受けやすい。硬いほど、弾き返す感覚が出やすい
ラケットの重さ全体の重さ重いほど押し負けにくいが、戻りが遅くなる。カウンターは往復が速い技なので、振り切れる重さにする

ただし、これは打てるようになってから考えることです。台を越えるのは押しすぎているからで、ラバーのせいではありません。硬さの読み方は卓球ラバーの硬さ、重さの考え方は卓球ラケットの重さにあります。

よくある質問

Qカウンターとブロックはどう使い分けますか
A.回転と速さが読めた球はカウンター、読めない球はブロックです。読めていない球にカウンターを合わせると、面の角度が決められないので台を越えます。
Q初心者でもカウンターはできますか
A.ブロックで20本続けて返せるようになってからにしてください。カウンターはブロックの構えに「前へ押す」を足した技なので、構えができていないと足すものがありません。
Q必ず台を越えてしまいます
A.押しすぎです。押す量を半分にしてください。それでも越えるなら、面をもう少し前に伏せます。相手のドライブには強い上回転がかかっているので、当てただけでも前に飛びます。
Qカウンタードライブとカウンターブロックはどちらを先に覚えますか
A.カウンターブロックです。押す量を増やしていくと、そのままカウンタードライブになります。別の技として順番に覚える必要はありません。
Qフォアとバック、どちらから覚えますか
A.バックからです。体の正面で打つので、面を作る位置が決まりやすくなります。フォア側は腕を後ろに引かないことが条件で、引くと速い球に間に合いません。
Qカウンターを打つとき、台から離れたほうがいいですか
A.離れないでください。カウンターは上がってくる途中の球をとらえる技です。離れると球が落ちてから打つことになり、押し返す力が伝わりません。
Qラバーを変えればカウンターしやすくなりますか
A.なりません。入るかどうかは面の角度と押す量で決まります。やわらかいラバーは相手の回転の影響を受けやすいという傾向はありますが、打てるようになってから考えることです。

まとめ

カウンターは相手の勢いに、自分の押し出しを足す技です。ブロックが「返す」だけなのに対して、カウンターは「返しながら押し返す」。振り幅はブロックより拳ひとつ分だけ大きい——これが目安です。

打つのは読めた球だけ。回転と速さが読めない球はブロックで止めて、次から考えます。高く浮いた球はスマッシュ、台から出ない球は台上技術で、それぞれ別の技の出番です。

入らないときは外れ方で分けてください。台を越えるなら押しすぎネットにかかるなら打点が落ちている弱いなら押すタイミングが早い

練習はブロック20本から。そこに1本ずつ「押す球」を混ぜていくのが、いちばん遠回りのない順番です。

用具えらびのチェックリスト(PDF)をお送りします

はじめて道具をそろえるときに「何を・どの順番で決めるか」を1枚にまとめたものです。印刷して、そのままお店で使えます。あわせて、ラバーを貼った状態で届く貼り上がり完成ラケット(来春の予約企画)の先行案内もお届けします。

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