本記事は「卓球スタートショップ」が運営する情報メディア「卓球はじめの一歩」の記事です。記事内で紹介している商品には、当店で販売しているものが含まれます。
大会の要項に「公認品を使用すること」と書いてある。手元のラケットとウェアがそれに当たるのか、どこを見れば分かるのか——初めて大会に出るときに、いちばん確かめにくいのがこれです。
結論を先に書きます。公認マークが要るのは、日本卓球ルールを適用する大会に出るときだけで、対象はラケット・ラバー・ボール・ウェアの4つです。シューズ・バッグ・グリップテープ・タオルには公認の決まりがありません。そして4つは、それぞれ見る場所も、書かれている文字も違います。
この記事では、4つの見分け方を1つずつ書きます。普段の練習で何を着るかは卓球の服装は何を着る?、大会当日に持っていくものは卓球の試合の持ち物にまとめています。
まず即答|公認が要る4つと、見る場所
| 用具 | 要るもの | どこを見るか |
|---|---|---|
| ラケット(板) | J.T.T.A.A. の刻印 | 柄(グリップ)の近くに焼き印か印字 |
| ラバー | ITTF のロゴと供給者名 | ラバーの表面の柄にいちばん近いところ |
| ボール | 大会が指定するもの | 箱の表示。「ITTF公認」と「JTTA公認」は別物 |
| ウェア(シャツ・ショーツ) | JTTA のマーク | 胸元や裾に縫い付けられた四角いマーク |
この4つ以外に公認の決まりはありません。シューズ、バッグ、グリップテープ、サイドテープ、タオル、水筒——これらは何を使ってもかまいません(サイドテープだけ、光を反射するものは使えません)。
今すぐ確かめる手順:いま手元にラケットがあるなら、柄の付け根あたりを見てください。「J.T.T.A.A.」という点入りの文字か、メーカー名と並んだ刻印があれば、それが公認の印です。
そもそも「公認」とは何を指すのか
公認とは、日本卓球協会が審査して「大会で使ってよい」と認めたということです。協会は公認品の一覧を種類ごとに公開していて、ラバー・ラケット(登録刻印)・プラスチックボール・接着剤・用具一覧の5つに分かれています。
この一覧は種類ごとに更新の時期が違います。同じ日にまとめて更新されるわけではないので、買う前に確認するなら、協会のページで「その種類の一覧」の最新版を見るのが確実です。
もうひとつ知っておくと迷わないのが、公認は「メーカーが申請して、協会が与えるもの」だという点です。協会は個人からの申請には公認を与えていません。そのため自分で作ったラケットは、日本卓球ルールで行われる大会では使えません。木を削って自作した板や、板を貼り合わせて作ったものが該当します。
公認が要らない場面のほうが多い
誤解されやすいのですが、公認品でなければ卓球ができないわけではありません。
- 部活や地域の練習——公認の決まりはありません。運動着で構いません
- 卓球場・体育館で遊びで打つ——同じく決まりはありません
- 日本卓球ルールを適用する大会——ここで初めて必要になります
つまり「大会に申し込むと決めた日」が、公認を意識し始める日です。それまでに買ったものが無駄になるわけではなく、そのまま練習用として使い続けられます。
ラケット|J.T.T.A.A. の刻印を柄の近くで探す
ラケットの板に必要なのがJ.T.T.A.A. の刻印です。点が入っているのは Japan Table Tennis Association Approved の頭文字を並べたものだからで、「協会が審査して公認済みである」ことを示しています。
市販されている卓球用のラケットには、メーカーの商標やロゴと並んで刻印されているのが普通です。指定業者名の略称と連続して刻印されている形もあります。柄の付け根から板の下部にかけてを探してください。
刻印が薄くなってしまったら
長く使っていると、汗や手の油で刻印がかすれてくることがあります。この点について協会は、刻印が薄くても審判長が判読でき、認められれば問題ないという考え方を示しています。完全に消えていなければ、その場で使えなくなるとは限りません。
とはいえ、当日に判断を待つのは落ち着きません。読めるかどうか怪しくなってきたら、大会前に一度顧問や役員に見てもらうのが確実です。
ラケットそのものの選び方は卓球ラケットの選び方、買い替えの判断は卓球ラケットの寿命にまとめています。
ラバー|「貼り方」まで決まっている
ラバーで見るのはITTF(国際卓球連盟)のロゴ・番号・供給者名・ブランド名です。ここで一段ややこしいのは、ラバーは「認められた品であること」に加えて、貼り方まで決まっている点です。
競技規則には、「ITTFのロゴ、番号、供給者名、ブランド名が、柄にいちばん近いところではっきり見えるように貼ること」と書かれています(ITTF 3.2.1.3)。ロゴを上下逆に貼ったり、切りすぎてロゴが消えたりすると、これに触れます。
- ロゴが柄側に来る向きで貼る(上下を間違えない)
- ロゴを切り落とさないように余白を残して切る
- グリップテープでロゴを隠さないように巻く
なお、協会は柄から2cmほど空けてラバーを貼っても問題ないとしています。板の端いっぱいまで貼る必要はありません。貼り方の手順は卓球ラバーの張り替え時期と貼り方、グリップテープの巻き方は卓球のグリップテープにあります。
今すぐ確かめる手順:ラケットを裏返して、ラバーの端に印字された文字が、柄のすぐ上にあるかを見てください。文字が板の先端側にあるなら、上下が逆に貼られています。
ボール|「ITTF公認」と「JTTA公認」は同じではない
ここがいちばん間違えやすいところです。ITTF公認球であっても、日本国内の公式大会では使えないものがあります。
当店で扱っているDHS-DJ 3スター(6個入)(税込¥2,376)は、その実例です。商品説明にも「国際(ITTF)公認球のため、日本国内の公式大会では使用できません」と明記されています。星の数(3スター)は品質のランクであって、どの大会で使えるかとは別の話です。
国内の大会にそのまま持っていける球は、「ITTF・JTTA公認球」と両方が書かれているものです。当店で扱っているものでは、バタフライ スリースターボール A40+(3個)(税込¥924)、VP40+ 3スター 3個入(税込¥990)、プラ3スタープレミアム 3個入(税込¥1,188)などが該当します。
そもそも試合球は自分で用意しない
もうひとつ押さえておきたいのは、試合で使う球は主催者が用意するのが普通だということです。規則の上でも、大会の要項には使う台・ネット・床・球の銘柄と色を明記すると定められています(ITTF 3.2.1.2)。
つまり公認球を買うのは、試合と同じ球で練習しておくためであって、持参が必須だからではありません。練習球と試合球の値段の差や、何個買えばいいかは卓球の試合球と練習球の違いにまとめました。
ウェア|JTTAマークは必須。マークだけを買うことはできない
ウェアについては、協会がはっきりした回答を出しています。日本卓球協会主催の大会、および日本卓球ルールを適用する大会では、競技用のシャツとショーツ(スカート)にJTTAのマークが付いていることが必須です(他に但し書きがある場合を除く)。
そしてマークだけを後から買って縫い付けることはできません。JTTAのマークは公認用具指定業者にのみ販売されていて、個人や団体には販売されていないと協会が明記しています。「手持ちのシャツにワッペンを付ければ使える」という方法は取れないということです。
- シャツとショーツ(スカート)の両方にマークが要ります
- 買ったあとに個人で加工してはいけません(丈詰め・装飾など)
- メーカーの商標やネームは全面積24平方センチ以下。超えると広告扱いになります
- 靴と靴下は、団体戦でもそろえなくてかまいません(ITTF 3.2.2.7)
「卓球用のシャツ」でも公認とは限らない
ここが実際に間違えやすいところです。当店で扱うウェア128商品を調べたところ、商品説明に「JTTA公認」と書かれているのは74商品でした(2026年9月時点)。そして「公認のゲームシャツではないため、公式試合のユニフォームとしては着用できません」と明記されている商品も2つあります。残りは公認について何も書かれていません。
つまり卓球メーカーのシャツを買えば大丈夫、ということにはなりません。練習用に作られたTシャツやハーフパンツは、卓球用でも公認を取っていないことがあります。買う前に、商品説明で「JTTA公認」の記載を確かめてください。
当店で公認と明記しているものでは、シャツがリブ1 ゲームシャツ(LIV 1)(税込¥4,290)、パンツがジョイレ ゲームパンツ(税込¥4,290)あたりです。2点そろえると8,580円——シャツとパンツの両方が要ることを前提に予算を組んでください。
色の決まり(相手と紛らわしい色を避ける・白いシャツを避ける)や、団体戦でそろえる範囲は卓球の服装は何を着る?、チームでまとめて発注するときの段取りは卓球部でユニフォームをそろえるにあります。
接着剤|「使ってよいものを選ぶ責任」は選手にある
見落とされやすいのが接着剤です。競技規則には、「ラバーを板に貼る接着剤に有害な揮発性溶剤が含まれていないことを確かめるのは、各選手の責任である」と書かれています(ITTF 3.2.4.1)。
日本卓球協会も公認・ITTF推奨の接着剤の一覧を公開しています。市販の卓球用接着剤は水性のものが主流なので、卓球用として売られているものを買えば、まず外しません。やってはいけないのは、木工用や工作用の接着剤で代用することです。
貼るのに必要な道具の一式と、かかる時間は卓球ラバーの張り替え時期と貼り方にまとめています。
公認が要らないもの——ここは自由に選べる
逆に、公認の決まりがないものをはっきりさせておきます。ここに時間をかけて悩む必要はありません。
| もの | 公認の決まり | 注意点 |
|---|---|---|
| シューズ | なし | 体育館用の底であること(屋外用と間違えない) |
| 靴下 | なし | 団体戦でもそろえなくてよい(ITTF 3.2.2.7) |
| ラケットケース・バッグ | なし | — |
| グリップテープ | なし | ラバーのロゴを隠さないように巻く |
| サイドテープ | なし | 光を反射するものは使えません |
| タオル・水筒 | なし | — |
| ゼッケン | 公認ではなく大会規定 | 寸法と記入内容が決まっています |
シューズの選び方は卓球シューズの選び方、ゼッケンの決まりは卓球のゼッケンの付け方と書き方にあります。
大会に申し込む前のチェックリスト
- 要項を読む——「日本卓球ルールによる」と書いてあれば公認が要ります
- ラケットの柄の近くに J.T.T.A.A. の刻印があるか
- ラバーのロゴが柄側に、はっきり見える向きで貼られているか
- シャツとショーツにJTTAのマークがあるか(2点とも)
- 色の違うシャツをもう1着持っていけるか(相手と同系色だったときのため)
- 球は主催者が用意する——持参が要るかは要項で確認
とくにウェアは当日には間に合いません。通販で買うなら発送の日数がかかりますし、サイズが合わなければ交換が要ります。申し込みを決めた日に、ウェアだけは先に確認してください。
今すぐ確かめる手順:大会要項のPDFを開いて、「用具」「服装」「ユニフォーム」の3語を検索してください。公認について書かれているのは、ほぼこの3か所です。
まとめ
公認マークが要るのは日本卓球ルールを適用する大会に出るときだけで、対象はラケット・ラバー・ボール・ウェアの4つです。
見る場所はそれぞれ違います。ラケットは柄の近くの J.T.T.A.A. 刻印、ラバーは柄側に見えるITTFのロゴ、ボールは「ITTF公認」と「JTTA公認」の書き分け、ウェアはシャツとショーツ両方のJTTAマーク。
そしてウェアのマークだけを後から付けることはできません。大会に出ると決めたら、いちばん先に確認するのはウェアです。残りの3つは、卓球用として売られているものを買っていれば、まず問題になりません。
- 卓球の服装|練習は普段着でOK・試合のウェア規定と色
- 卓球の試合球と練習球の違い|1球いくら?早見表で比較
- 卓球ラケットの選び方|初心者向けに4つの軸で解説
- 卓球ラバーの張り替え料金と時期|1回いくら・80〜100時間の目安・貼り方
- 卓球のグリップテープ|巻いていいのか・巻き方・要らない人
- 卓球のゼッケンの付け方と書き方|大きさ・記入する内容・使えるピン
- 卓球の試合の持ち物|忘れやすい8点のチェックリスト
- 卓球部のユニフォームのそろえ方|サイズ集めから発注まで
- 卓球の冬の服装|寒い体育館で着てよいもの・待ち時間
- 卓球ラケットの中古は大丈夫?|板とラバーで答えが違う
- 卓球のブースターとは|使っていいのか・規則の答え
用具えらびのチェックリスト(PDF)をお送りします
はじめて道具をそろえるときに「何を・どの順番で決めるか」を1枚にまとめたものです。印刷して、そのままお店で使えます。あわせて、ラバーを貼った状態で届く貼り上がり完成ラケット(来春の予約企画)の先行案内もお届けします。
