高校から卓球を始める|未経験で入部した人の最初の1か月

【本記事について】
本記事は「卓球スタートショップ」が運営する情報メディア「卓球はじめの一歩」の記事です。記事内で紹介している商品には、当店で販売しているものが含まれます。

高校の卓球部に未経験で入ると、最初の1週間でだいたい同じことを思います。「同級生が上手すぎる」です。それもそのはずで、中学からやっている人は、週5回×2時間・年40週で計算すると3年間でおよそ1,200時間打っています。入部初日の時点で、1,200時間ぶんの差があるところから始まります。

ただ、この差は才能の差ではなく、時間の差です。そして最初の1か月をどう使うかで、差の縮まり方はかなり変わります。この記事では、そろえるもの・練習の順番・経験者への聞き方を、具体的に並べます。

最初に知っておくこと

高校から始める人がつまずくのは、技術より先に場の作法です。知らないだけで損をするので、先に書いておきます。

体育館で先輩がラケットの持ち方を教えている場面。教わる側も自分のラケットを持って同じ形をまねている
実際に起きること
球拾いが多い最初のうちは台に入る時間より、球を拾う時間のほうが長くなります。これは仲間はずれではなく、台の数が足りないだけです。拾いながら人の打ち方を見ると、この時間が練習になります
基礎練の意味が分からないずっと同じところへ打ち合う練習が続きます。退屈に見えますが、これは同じ動作を繰り返して体に覚えさせる時間で、経験者もやっています
用語が分からない「ツッツキ」「ドライブ」「下回転」が説明なしで飛び交います。聞き返して構いません。分からないまま打つと間違った動作を覚えます
ラリーが続かない未経験どうしで打つと、そもそも続きません。経験者に球出しを頼めるかどうかで、上達の速さがはっきり変わります
最初の1か月でいちばん効くこと
経験者に球出しを頼めるようになることです。未経験どうしで打ち合っても、ボールが返ってこないので回数がこなせません。「フォアの練習に付き合ってもらえませんか」と一度言えるかどうかで、1か月後の打った球数が何倍も変わります。

そろえるものと費用

入部してすぐ必要なのは、ラケット・ラバー2枚・シューズ・練習球です。ユニフォームは公式戦に出るまで要りません。

金額の目安は、入部してすぐで約1万7千〜2万1千円、試合の装備まで入れて約2万8千〜3万2千円。内訳は中学の卓球部の費用で品目ごとに出しています(高校でもかかるものは同じです)。

部の共用ラケットは、早めに卒業する
最初の数回は学校のラケットを借りられることが多いですが、共用のラケットはラバーがすり減っています。回転がかからない状態で練習すると、「こするとボールが回る」という感覚そのものを覚えられません。続けると決めたら、早めに自分のものを用意してください。

ラケットは普通サイズでよい

高校生は体ができているので、子ども用や特別に軽いものを選ぶ必要はありません。普通サイズのラケットから選んでください。

平均重量価格向いている人
エクスターV83g3,850円振り遅れが不安な人。軽いぶん振り出しが早くなります
コルベル95g6,050円標準的な重さ。弾みすぎないので「振って当てる」感覚を覚えやすい

どちらも5枚合板で、ブレードサイズは158×152mmの普通サイズです。カーボンが入った高価なラケットは、始めたばかりの時期には向きません。よく弾むぶん、当てただけでボールが台から出てしまい、収めるために振りを小さくする癖がついてしまうためです。

ラケットは板だけで売られています
ラケットを買っただけでは打てません。ラバーを表と裏に1枚ずつ、計2枚買って貼る必要があります。ここを知らずに板だけ買ってしまうと、届いても打てません。ばらばらに買うより、ラバー付きのセットのほうが安くなります。
🛒 高校から始めるときの1本

ラバーの貼り付けはご自身で行っていただきます(当店では代行していません)。手順はラバーの貼り方ガイドにあります。何を選べばよいか決められないときは、卓球ラケット診断で5問に答えると合う組み合わせが出ます。

最初の1か月でやる順番

やることを増やさないでください。未経験者がいちばん失敗するのは、同時にいろいろ覚えようとして、どれも中途半端になることです。順番を決めて、1つずつ潰します。

やることできたと判断する目安
1週目握り方を固める。ラケットの面を上に向けたまま歩けるくらい、握りを迷わない状態にする毎回同じ握りで持てる
2週目フォアハンドだけ。同じところへ返ってくる球を、同じ動きで打ち続ける10本続けて台に入る
3週目バックハンドを足す。フォアと交互ではなく、まずバックだけを繰り返す10本続けて台に入る
4週目サーブ。2種類でいいので、確実に入るものを作る10本中8本が入る

それぞれのやり方は、ラケットの正しい握り方フォアハンドの打ち方バックハンドの打ち方サーブの打ち方に分けてまとめています。

今すぐ確かめる手順
練習の終わりに、その日いちばん多く打った球を10本連続でやってみる。10本入れば次へ進み、入らなければ翌日も同じことをします。「なんとなく上手くなった気がする」で先へ進むと、あとで戻ってやり直すことになります。

家でできることもあります。素振りとボールつきは場所を取らずにできるので、卓球の一人練習メニューを参考にしてください。

経験者に聞くと早い3つ

「教えてください」は漠然としていて、聞かれたほうも答えにくい言葉です。聞くことを絞ると、経験者は具体的に答えてくれます。

聞き方
1「いまの打ち方、どこが一番おかしいですか」——直すところを1つに絞ってもらえます
2フォアの練習に付き合ってもらえませんか」——球出しを頼む言い方です。これが言えると練習量が変わります
3「いま言われた◯◯って、どういう意味ですか」——用語をその場で潰します。分からないまま打つより早いです

よく出る用語は卓球用語集にまとめてあるので、先に目を通しておくと聞き返す回数が減ります。

3年でどこまで行けるか

正直に書きます。高校から始めて、中学からやっている人に3年で追いつくのは簡単ではありません。入部時点で1,200時間ほどの差があり、高校の3年間で埋められる時間もほぼ同じだけだからです。差はそのまま残る、と考えておくのが現実的です。

ただし、これは「勝てない」という意味ではありません。卓球は回転の理解とサーブの精度で結果が変わる競技なので、そこに絞って時間を使えば、経験者に勝てる場面は出てきます。3年間ずっと全部を追いかけるより、得意な形を2つか3つ作るほうが、試合では機能します。

未経験者が伸ばしやすいところ
サーブは、体格も経験年数もあまり関係しません。1人でも練習できて、繰り返した回数がそのまま精度になります。次に回転の見分け。相手の回転が読めるだけで、レシーブのミスが目に見えて減ります。卓球の回転卓球のレシーブから始めるのが近道です。

大会に出ることを目標にするなら、初心者でも申し込める大会があります。種類と探し方は卓球の大会に出てみようにまとめました。

よくある質問

Q高校から始めても間に合いますか?
A.「経験者に3年で追いつく」という意味なら、時間の差がそのまま残るので簡単ではありません。ただしサーブと回転の理解は経験年数の影響が小さいので、そこに絞れば試合で勝てる場面は作れます。
Q運動が得意ではないのですが。
A.卓球は走る速さや体の大きさが直接には効きにくい競技です。最初の数か月は同じ動作を繰り返せるかどうかのほうが差になります。
Q部活の練習だけで足りますか?
A.打つ量は部活で確保できます。足りなくなりやすいのは1人でできる部分——素振りとサーブです。ここは家や空き時間で積めるので、差がつくところでもあります。
Qラケットは何を選べばいいですか?
A.普通サイズの5枚合板から選んでください。軽さ重視なら83gのモデル、標準的な重さなら95gのモデルがあります。カーボン入りの高価なものは、始めたばかりの時期には向きません
Qいくらかかりますか?
A.入部してすぐで約1万7千〜2万1千円、試合の装備まで入れて約2万8千〜3万2千円です。内訳は中学の卓球部の費用にまとめています。
Q部の共用ラケットではだめですか?
A.最初の数回なら構いませんが、共用のラケットはラバーがすり減っていることが多く、こすってもボールが回りません。回転の感覚を覚える時期には向きません。
Q先輩に話しかけるのが苦手です。
A.聞くことを1つに絞ると言いやすくなります。「いまの打ち方、どこが一番おかしいですか」なら、答えるほうも1つ答えれば済むので、お互いに負担がありません。
Q大人になってから始める場合とは違いますか?
A.練習量を確保しやすいぶん、高校生のほうが速く進みます。大人から始める場合の進め方は大人から卓球を始めるにはにまとめています。

まとめ

高校から始めると、入部初日で1,200時間ぶんの差があります。これは事実なので、まず認めてしまったほうが動きやすくなります。そのうえで、最初の1か月は握り方 → フォア → バック → サーブの順に、1つずつ「10本続けて入る」まで潰していきます。

道具は普通サイズの5枚合板で十分です。そして最初の1か月でいちばん効くのは、経験者に球出しを頼めるようになること。打った球数がそのまま差になる時期なので、ここだけは遠慮しないでください。

早く追いつきたいなら「習う」という手もあります

独学でクセがつく前にコーチにマンツーマンで見てもらうと、自分では気づきにくい癖を早い段階で直せます。当サイトの運営者がフリーコーチとして、初心者・未経験者の方にもレベルに合わせてやさしくマンツーマンで指導しています。会場と日程は、お問い合わせをいただいてから個別にご案内します。

  • 初心者・未経験OK(用具選びの相談もレッスンの中でできます)
  • マンツーマンレッスン 60分5,000円
  • 会場・日程はお問い合わせ時にご案内します

記事で挙げた最初の1本
コルベル+マークV(ラバー2枚付き) 税込10,900円全部入りスターターキット 税込13,900円エクスターV(板のみ・軽量) 税込3,850円
(卓球スタートショップ。在庫と色・サイズは各商品ページでご確認ください)

用具えらびのチェックリスト(PDF)をお送りします

はじめて道具をそろえるときに「何を・どの順番で決めるか」を1枚にまとめたものです。印刷して、そのままお店で使えます。あわせて、ラバーを貼った状態で届く貼り上がり完成ラケット(来春の予約企画)の先行案内もお届けします。

メールアドレス

※登録は無料です。配信停止はいつでもできます。個人情報の扱いはプライバシーポリシーをご覧ください。

予期しない問題が発生しました。 後でもう一度やり直すか、他の方法で管理者に連絡してください。