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「ドライブ」「ツッツキ」「ブロック」——卓球には技の名前がたくさん出てきます。ただ、初心者が最初に覚える必要があるのは、このうち6つだけです。この記事では、卓球の打ち方を一覧にしたうえで、どれから覚えればいいかを順番に並べました。名前だけ先に覚えても打てるようにはならないので、「何をする技か」から入るのがいちばんの近道です。

卓球の技は「何をする技か」で3つに分けられる
技の名前をばらばらに覚えると、いつまでも整理がつきません。その技が何のためにあるのかで分けると、一気に見通しがよくなります。
| 分類 | 目的 | 代表的な技 |
|---|---|---|
| 攻める技 | 点を取りにいく | ドライブ/スマッシュ/フリック |
| つなぐ技 | ラリーを続ける・相手に打たせない | フォアハンド/バックハンド/ツッツキ/ストップ |
| 守る技 | 相手の力を利用して返す | ブロック/カット/ロビング |
このほかに、ラリーを始めるサーブと、それを返すレシーブがあります。サーブだけは相手に関係なく自分から出せるので、他の技とは性格が違います。
試合に出たばかりの頃は、点の多くが相手のミスで入ります。つまり返し続けられる人が勝ちます。攻める技を先に覚えても、そこまでボールが続きません。まずは「つなぐ技」から始めるのが、遠回りに見えていちばん速い順番です。
打ち方の一覧|技の名前と、何をする技か
よく出てくる技をまとめました。「覚える時期」の欄を先に見て、いまの自分に必要なものだけ読んでください。
| 技の名前 | 英語表記 | どんな技か | 覚える時期 |
|---|---|---|---|
| グリップ(握り方) | Grip | ラケットの持ち方。シェークハンドとペンホルダーがある | いちばん最初 |
| フォアハンド | Forehand | 利き手側で打つ基本の打ち方。使う回数がいちばん多い | 最初 |
| バックハンド | Backhand | 体の反対側で打つ基本の打ち方。動かずに返せる | 最初 |
| サーブ | Service | ラリーを始める1球目。一人でも練習できる | 早い時期 |
| レシーブ | Receive | サーブを返す2球目。短いか長いかを見て返す | 早い時期 |
| ツッツキ | Push / Chop over the table | 下回転のボールを、下回転のまま返す台の上の技 | 早い時期 |
| ブロック | Block | 相手の攻撃に当てるだけで返す。振らないのがコツ | 早い時期 |
| ストップ | Stop / Short push | 台の中で短く止めて、相手に打たせない | ラリーが続いてから |
| ドライブ | Drive / Loop | 上回転をかけて打ち込む、卓球の主力になる攻撃技 | ラリーが続いてから |
| フリック(払い) | Flick | 台の中の短いボールを、手首を使って払う | ラリーが続いてから |
| スマッシュ | Smash | 高く浮いたボールを強く叩いて決める | ラリーが続いてから |
| カット | Chop | 台から離れて、強い下回転で返し続ける守備の戦型 | あとで/使わない人も多い |
| ロビング | Lob | 高く高く上げて返し、体勢を立て直す時間を作る | あとで/使わない人も多い |
| チキータ | Banana flick | バックハンドで台の中の短い球に横回転をかけて払う | かなり先 |
どちらもバック側でボールを押して返す技を指します。ショートはもともとペンホルダーのバック側の技を指す言い方で、プッシュはシェークハンドでも使われる、より広い言い方です。現在はブロックやツッツキと呼び分けることが多く、指導者によって呼び方が変わります。名前が違うだけで混乱しないよう、「どう打つのか」を見て判断してください。
一覧に載せていない4つ|ミート打ち・カウンター・フィッシュ・流し打ち
上の表に無い技名を耳にしたら、たいていこの4つです。どれも初心者のうちは使いませんが、練習中に先輩や指導者が口にしたときに「何の話か」が分かれば十分です。定義は日本卓球協会の「卓球用語集」に載っているものをそのまま引きました。
| 技の名前 | 日本卓球協会の用語集での説明 | 見分けるところ |
|---|---|---|
| ミート打ち 角度打ち | 「相手の打球に対し、回転をかけて打ち返すのではなく、角度を合わせて打ち返す攻撃打法」 | 回転をかけないのが特徴。ラケットの面の角度だけで返します |
| カウンター Counter- | 「相手の攻撃球の勢いを利用して反撃すること。カウンタードライブ、カウンターブロックなど」 | 単独の技ではなく、ほかの技の頭に付く言葉です |
| フィッシュ Fish | 「中・後陣から前進回転をかけ、ロビングより低く相手のコート深くにつなぐ守備的な打法。魚釣りに似た動作から命名」 | ロビングより低いのが分かれ目。守りながらつなぎます |
| 流し打ち — | 「右ききの場合は右方向へ、打球が横へ流れるように横回転をかけて打つ打法」 | コースを変えるための技。横回転で曲げます |
この4つのうち、初心者が最初に出会うのはミート打ちです。「回転をかけずに当てて返す」は、表ソフトラバーを使う人や、浮いた球を確実に入れたい場面でよく出てきます。スマッシュとの違いは力の入れ方ではなく回転をかけないという点が同じで、ミート打ちのほうが幅の広い言い方です。回転そのものの整理は卓球の回転の種類にまとめています。
ラケットにボールを乗せ、擦らずに面の角度だけで前へ弾いてみてください。手首を使わず、面を少し下に向けて押し出すだけです。これがミート打ちの感覚です。次に同じ球を、面を立てたまま上へ擦り上げてみます。手のひらに返ってくる感触が違うことが分かれば、「当てる」と「擦る」の区別がついています。
「ドライブ」はひとつの技ではありません——6つの呼び分け
ドライブという名前は、実際にはいくつかの打ち方をまとめた呼び名です。日本卓球協会の用語集にも、ドライブは「特徴に合わせて、スピードドライブ、パワードライブ、ループドライブ、カーブドライブ、シュートドライブ、カウンタードライブなどと呼ばれる」と書かれています。名前が増えて見えるのはこのためで、どれも上回転をかけて打つという点は同じです。
| 呼び方 | 何が違うのか |
|---|---|
| スピードドライブ | 速さを優先。弧線が低く、直線に近い軌道になります |
| パワードライブ | 力を込めて打つドライブ。用語集にも名前が挙がっています |
| ループドライブ | 回転量を優先。山なりに高く飛び、相手のブロックが浮きやすくなります |
| カーブドライブ | 横回転を混ぜて曲げるドライブ。右利きが打つと片側へ曲がります |
| シュートドライブ | カーブと逆向きに曲げるドライブ |
| カウンタードライブ | 相手の攻撃球の勢いを利用して打ち返すドライブ |
初心者が触るのはスピードドライブとループドライブの2つだけで足ります。曲げる系(カーブ・シュート)は、まっすぐ入るようになってからで遅くありません。この2つの違いは打点の高さではなくどれだけ擦ったかで、厚く当てれば速く、薄く擦れば回転が増えて山なりになります。
ボールに油性ペンで線を1本引いてから、壁打ちかラリーで打ってみてください。飛んでいくボールの線が速く回って見えるほど回転がかかっています。線がほとんど回らずに飛ぶなら、擦らずに当てているということです。同じ振りで「線が回る打ち方」と「回らない打ち方」を打ち分けられれば、ドライブとミート打ちの違いが体で分かっています。
初心者が覚える順番は6ステップ
全部を同時にやろうとすると、どれも中途半端になります。次の順番で1つずつ足していくのが確実です。

① 握り方と構え
ここが崩れたまま先に進むと、あとで全部やり直しになります。握り方はラケットの正しい握り方にシェーク・ペン別にまとめました。1日で終わる工程なので、最初に済ませてしまってください。
② フォアハンド
卓球でいちばん多く使う打ち方です。フォアハンドの打ち方から。まっすぐ返すだけで構いません。回転をかけるのはずっとあとです。
③ バックハンド
バックハンドの打ち方を覚えると、来た球を選ばずに返せるようになります。ここまでで、ラリーが続くようになります。
④ サーブ
サーブは、相手がいない日でも一人で練習できます(家に卓球台がある場合)。台がなくても素振りやボールつきは進められるので、打てない日も止まらずにすみます。
⑤ ツッツキ
ツッツキができると、相手の下回転サーブが返せるようになります。ここが「試合が成立するかどうか」の分かれ目です。
⑥ ブロックとドライブ
相手の攻撃を当てて返すブロックと、自分から上回転をかけて打つドライブ。この2つが入ると、守りと攻めの両方ができるようになります。回転の考え方は卓球の回転|見分け方と返し方を先に読んでおくと理解が早くなります。
「試合に出たいけど何を練習すればいいか分からない」という人は、いま自分が6つのどこにいるかを確かめてください。ラリーが続かないのに攻める技を練習しても、使う場面がやってきません。
名前を知らなくても、当分は困らない技
正直に書いておきます。次の技は、覚えなくても試合に出られます。
- カット:台から離れて強い下回転で返し続ける守備の戦い方です。専用のラバー(粒高など)と、かなりの練習量が必要になります。やる人がそもそも少ない技です。
- ロビング:追い込まれたときに高く上げて時間を稼ぐ技です。そもそも追い込まれない打ち方を先に覚えるほうが役に立ちます。
- チキータ:台の中の短いボールをバックハンドで横回転をかけて払う技です。見た目が派手なので憧れる人が多いのですが、ツッツキが安定してからで十分間に合います。
ただし、相手が使ってきたときに戸惑わないよう、名前と特徴だけは知っておくと役に立ちます。「なんだか分からないボールが飛んできた」と思うより、「カットだ」と分かったほうが落ち着いて対応できます。
まぎらわしい言い方を整理する
| よく聞く言い方 | 実際には |
|---|---|
| 「ドライブをかける」 | 上回転をかけて打つこと。回転をかける動作そのものを指す言い方で、技の名前としても使われます |
| 「ツッツキとカットは同じ?」 | 違います。どちらも下回転ですが、ツッツキは台の上で小さく、カットは台から離れて大きく振ります |
| 「ブロックとショートは同じ?」 | ほぼ同じ動作を指します。ショートは主にペンホルダーでの呼び方で、現在はブロックと言うほうが通じやすくなっています |
| 「フリックと払いは?」 | 同じ技です。「払う」という日本語の言い方が、そのまま技名として使われています |
| 「スマッシュとドライブの違い」 | スマッシュは回転をかけずに叩く、ドライブは上回転をかけて打つという違いです。浮いた球はスマッシュ、それ以外はドライブ、と考えると分かりやすくなります |
用語そのものは卓球用語集に五十音でまとめてあります。「聞いたことがあるけど意味が分からない」ときは、そちらを引いてください。
練習するときの順番の決め方
技を覚える順番と、1回の練習をどう組み立てるかは別の話です。練習メニューの組み方や上達の道すじは卓球初心者は何から始める?上達する練習の順番6ステップにまとめています。この記事は「技の地図」、あちらは「進み方」と考えてください。
- 1回の練習で新しい技を2つ以上足さない:どちらも身につきません。1つ足したら、それが安定するまで次に行かない。
- できる技から始めて、できない技で終わらない:最後にうまくいかないまま終えると、次の練習に行きたくなくなります。
- 一人のときは素振り・ボールつき:相手がいない日でも進められます(家に卓球台があればサーブ練習も)。家でできる一人練習とあわせて使ってください。
よくある質問
まとめ
卓球の技は攻める・つなぐ・守るの3つに分けられます。そして初心者が最初に覚えるのは、握り方・フォアハンド・バックハンド・サーブ・ツッツキ・ブロックの6つだけ。カットやチキータは、名前を知っておけば十分で、いま練習する必要はありません。
1回の練習で新しい技を2つ以上足さないこと。1つ足したら、それが安定するまで次に行かないこと。遠回りに見えますが、結局これがいちばん速いです。
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