卓球の練習ノート|書き方は3行でいい・続け方

【本記事について】
本記事は「卓球スタートショップ」が運営する情報メディア「卓球はじめの一歩」の記事です。記事内で紹介している商品には、当店で販売しているものが含まれます。

練習ノートが続かない理由は、やる気ではなく書く量です。「今日やったこと」を全部書こうとすると、1回15分かかります。15分かかるものは、疲れている日に飛びます。一度飛ぶと戻りません。

この記事では、1回3行で終わる書き方を決めます。書くのはやったこと・気づいたこと・次にやることの3つだけ。そのうえで、試合の日だけ足す項目、紙とアプリの選び方、見返す日の決め方、中学生が顧問に提出する場合の書き分けまでを順番にまとめます。

練習そのものの組み立ては卓球の練習メニュー、上達する人の共通点は卓球が上達する人の練習習慣にあります。この記事はノートの中身だけを扱います。

まず即答|書くのは3行だけ

練習ノートに書く3つ
  1. やったこと——メニュー名を並べるだけでよい(例:フォアクロス20分/サーブ15分)
  2. 気づいたこと——1つだけ。うまくいった/いかなかった、どちらでもよい
  3. 次にやること——次の練習で最初に試す1つ。ここだけは動詞で書く

3行なら2〜3分で終わります。毎日15分を続けられる人はほとんどいませんが、2〜3分なら着替えながらでも書けます。量を減らすことが、いちばん効く工夫です。

反対に、決めておかないと毎回「何を書こう」から始まります。この迷いが数十秒あるだけで、続ける確率は落ちます。書く枠をあらかじめ固定するのが要点です。

今すぐ確かめる手順:ノートの最初のページに、「やったこと/気づいたこと/次にやること」の3語を大きく書いてください。毎回この3語を書き写すところから始めれば、何を書くか考える時間がなくなります。

なぜ続かないのか|原因は3つしかない

続かない形実際に起きていること直し方
書く量が多い1回15分かかる。疲れた日に飛ぶ3行に固定する
書く時間が決まっていない「あとで」が積み上がって1週間たつ練習が終わった場所で書く
見返していない書いても変化がないので意味を感じなくなる週1回・5分だけ読む日を決める

この3つ以外の理由——性格、意志の強さ、部活が忙しい——は、直しようがないので考えても進みません。上の3つは、どれもその日のうちに手で直せることです。

とくに2つめが大きく効きます。家に帰ってから書くと決めると、移動・食事・風呂をはさむので忘れます。体育館を出る前に書くと、この間に何もはさみません。

今すぐ確かめる手順:今日から「書く場所」を1つ決めてください。体育館の隅、バッグを置いている場所、帰りのバスの座席——どこでもかまいません。場所を決めると、時間を決めるより忘れにくくなります。

「気づいたこと」の書き方|1つに絞る

ここでつまずく人が多いので、具体的に決めます。気づいたことは1つだけ。2つ以上書いてよいことにすると、「全部書かないといけない気がして」また量が増えます。

書きやすい形(どれか1つを埋める)
  1. できた:◯◯を意識したら、◯◯が良くなった
  2. できなかった:◯◯をやろうとしたが、◯◯になった
  3. 言われた:◯◯と言われた(言われたことをそのまま写す)

3つめは、自分で気づけない日のための逃げ道です。コーチや先輩に言われた言葉をそのまま書いておけば、後から読んだときに「同じことを3回言われている」と分かります。これは自分では気づけない種類の情報です。

反対に、感想だけの行——「調子が悪かった」「集中できなかった」——は、読み返しても次につながりません。何をしたらどうなったかまで書くと、次の一手が出ます。

今すぐ確かめる手順:今日の練習で言われた言葉を1つ、そのまま書き写してください。自分の解釈を足さずに書くのがこつです。解釈は1週間分たまってから入れます。

「次にやること」は動詞で書く

3行のうち、いちばん効くのがここです。次の練習で最初に試すことを1つ、動詞で書きます。

書き方次の練習で起きること
名詞で止める「バックハンド」何をするか決まっていないので、いつもの練習に戻る
気持ちを書く「バックを頑張る」同じく、行動が決まっていない
動詞で書く「バックを打つとき、ひじを先に出す」練習の最初の10分で試せる

動詞で書けないときは、まだやることが決まっていないという合図です。その場合は「◯◯を先生に聞く」と書いてください。これも立派な動詞です。

そして次の練習では、この1行を最初に見る。ノートは書くために作るのではなく、次の練習の最初の10分を決めるために作ります。

今すぐ確かめる手順:次の練習の前に、前回の「次にやること」を声に出して読んでから台に入ってください。読むだけで、最初の10分の中身が変わります。

試合の日だけ足す3つ

練習の日は3行で足ります。試合の日だけ、あとから見返す価値が高い項目を足します。

試合の日に足すこと
  1. ゲームカウントと各ゲームの点数——「3-1(11-8/9-11/11-6/11-7)」の形で残す
  2. 負けた点の取られ方——サーブから/レシーブから/ラリーの途中、のどれか
  3. 相手の戦型——右か左か、シェークかペンか、裏ソフトか粒高か

点数まで残すのには理由があります。リーグ戦で勝ち数が並んだとき、順位は当該者どうしの結果 → ゲーム比 → 点数比の順に見て決めます(ITTF 3.7.5.2)。つまり大会の側も点数まで数えているので、自分の記録もそこまで残しておくと後で照合できます。

1ゲームは11点先取、10対10になったら2点差がつくまで続きます(ITTF 2.11.1)。「9-11」と「8-11」は、書いたときは同じ負けに見えますが、1か月後に並べるとどちらの相手に近づいているかが分かります。

点数を数えるだけなら紙で足りますが、自分たちで組む練習試合で数え直しが多いなら得点板があると速くなります。要るかどうかの判断は卓球の得点板にまとめました。

今すぐ確かめる手順:次の試合の日は、終わった直後にゲームカウントと各ゲームの点数だけ書いてください。気づいたことは家に帰ってからでかまいません。点数は時間がたつと思い出せなくなります。

紙かアプリか|決め方は1つ

紙のノートスマホのメモ・アプリ
書く速さ開けばすぐ書けるロック解除とアプリ起動が要る
体育館で使えるか使える部によってはスマホが禁止
後から探すめくって探す言葉で検索できる
続けやすさ書く場所が固定される他の通知に流されやすい

決め方は1つです。練習が終わったその場で開けるほうを選んでください。部活でスマホが使えないなら紙、家に帰ってから書く習慣がついているならアプリで問題ありません。

どちらでも中身は変わりません。3行を毎回書くことのほうが、道具の違いよりずっと大きく効きます。1年分が1か所にたまっていることだけ守ってください。ノートを年度ごとに変えるなら、前のノートも捨てずに残します。

今すぐ確かめる手順:紙にするなら、バッグに入れっぱなしにできる大きさ(B6かA5)を選んでください。大きいノートは持ち歩かなくなり、持ち歩かないノートは書かれません。

見返す日を決める|週1回・5分

書くだけでは変わりません。変わるのは読み返したときです。ただし毎日読み返す必要はありません。週に1回で足ります。

週1回の5分で見るもの
  1. 同じ「気づいたこと」が2回以上出ていないか——出ていれば、それが今の課題
  2. 「次にやること」が実際にできたか——できていなければ、やることが大きすぎる
  3. 1週間で何回書けたか——4回以上書けていれば続いている

1つめが本体です。同じ言葉が2回出たら、それはたまたまではないということです。そこを次の1週間のテーマにします。

2つめで「できていない」が続くときは、書いた内容が大きすぎます。「フォームを直す」は1週間では終わりません。「打つ前にひざを曲げる」くらいまで小さくしてください。

今すぐ確かめる手順:曜日を1つ決めてください(練習が休みの日が向きます)。文科省のガイドラインは学校の部活動について週2日以上の休養日を設定することとしているので、部活をしている方にも練習のない日があるはずです。その日の5分を使ってください。

顧問に提出するノートは、分けて書く

中学・高校では、ノートを顧問に提出する部があります。このとき提出用と自分用を同じにしないほうがうまくいきます。

提出用に向く書き方自分用に向く書き方
求められた形式に合わせる3行
気づいたこと前向きにまとめるできなかったことをそのまま書く
人のこと書かない書かない(どちらでも同じ)

自分用のノートの価値は、できなかったことが正直に書いてあるところにあります。読む人がいると分かっていると、そこが書けなくなります。結果として「今日も頑張りました」だけが並び、見返す意味がなくなります。

やり方は簡単で、提出用ノートの後ろから3ページ分を自分用に使うか、小さいメモ帳をもう1冊持つかのどちらかです。2冊書くと負担が2倍になるように見えますが、自分用は3行なので2〜3分しか増えません。

なお、他の部員の悪口や評価は、どちらのノートにも書かないでください。ノートは落とします。落としたものは読まれます。

今すぐ確かめる手順:提出が求められている方は、まず提出用の形式どおりに書いてください。そのうえで、最後に自分用の3行を足します。順番を逆にすると、提出用が雑になります。

部として残す記録は、個人のノートとは別

個人の練習ノートと、部として残す活動の記録は別のものです。ここを混ぜると、どちらも中途半端になります。

文科省の「学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドライン」は、学校の部活動について「週間、月間、年間単位での活動頻度・時間の目安を定めることも考えられる」と書いています。一方、年間・毎月の活動計画を策定して公表することを求めているのは、市区町村などの認定を受けた地域クラブ活動のほうです(同ガイドライン別紙1)。

つまり学校の部活では、活動計画が紙になっていないこともあります。これは怠慢ではなく、求められ方が違うということです。自分の部の休養日や活動時間を知りたいときは、顧問の先生に直接聞くのがいちばん早いことになります。

個人のノートに書くのは、自分が打った内容と、自分が気づいたことだけで足ります。部の予定表を写す必要はありません。

よくある質問

Q毎日書かないといけませんか。
A.練習した日だけで足ります。休みの日に無理に書くと、「書けなかった日」が増えて続かなくなります。1週間に4回書けていれば十分に続いています。
Q何日分たまったら効果が出ますか。
A.2週間です。同じ「気づいたこと」が2回出てくるまでに、だいたいそれくらいかかります。それより早く判断しようとすると、まだ材料がありません。
Q書くことが思いつかない日はどうしますか。
A.「やったこと」だけ書いて閉じてください。メニュー名が並んでいるだけでも、1か月後に見返すと「サーブ練習を2週間していない」といった偏りが分かります。
Q小学生でも書けますか。
A.3行のうち「やったこと」と「次にやること」の2行から始めてください。「気づいたこと」は、言われたことを写す形なら低学年でも書けます。
Q試合の動画を撮っているので、ノートは要りませんか。
A.動画は見返すのに試合と同じ時間がかかります。ノートに「何ゲーム目の何点目を見るか」を書いておくと、動画が使えるようになります。併用すると、どちらも生きます。
Q書いたことを人に見せたほうがいいですか。
A.「次にやること」だけは、コーチや顧問に見せると早くなります。やろうとしていることが伝わると、その場で違う球を出してもらえることがあります。できなかったことを書いた部分は、見せなくてかまいません。

まとめ

練習ノートに書くのは3行です。やったこと・気づいたこと・次にやること。2〜3分で終わる量にすることが、いちばん効く工夫です。

気づいたことは1つだけ。思いつかない日は、言われた言葉をそのまま写せば足ります。次にやることは動詞で書き、次の練習でその1行を最初に読んでから台に入ります。

試合の日だけ、ゲームカウントと各ゲームの点数を足してください。リーグ戦の順位はゲーム比・点数比まで見て決まるので(ITTF 3.7.5.2)、大会の側も同じところまで数えています。

そして週に1回・5分だけ読み返す日を決めます。同じ言葉が2回出てきたら、それが今の課題です。書くことよりも、この5分のほうが練習を変えます。

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