本記事は「卓球スタートショップ」が運営する情報メディア「卓球はじめの一歩」の記事です。記事内で紹介している商品には、当店で販売しているものが含まれます。
部活に入ってしばらくすると、「そろそろラバー替えたら」と言われる日が来ます。ところがラバーは表と裏で2枚使うので、「両方替えるのか」「違うものを貼るのか」「いくらかかるのか」で手が止まります。
先に結論を書きます。1年目は両面とも同じもので構いません。減るのはフォア面が先なので、2回目からはフォアだけ先に替えるのが自然な流れです。そして3年間でかかるお金は、おおよそ8万8千〜13万3千円です。
なぜフォアとバックで話が分かれるのか
シェークハンドのラケットは、両面にラバーを貼って使います。利き手側の面をフォア面、その裏をバック面と呼びます。この2つは、試合中の使われ方がまるで違います。

| フォア面 | バック面 | |
|---|---|---|
| 主な役割 | 大きく振って攻める | 体の正面で受けて、返球を短くまとめる |
| 振り幅 | 大きい | 小さい |
| 求められること | 回転と勢い | 当たったときの安定 |
| 減り方 | 先に減る | あとから減る |
一般にフォア面のほうが打つ回数が多く、1球あたりの摩擦も大きくなります。大きく振って強くこするぶん、表面のゴムが早くすり減ります。だから「フォアが先にだめになる」という話になるわけです。
「回転をかける」とは、ボールの表面をラケットでこすってボールを回しながら飛ばすことです。まっすぐ当てて押すのではなく、斜めにこすります。ラバーの表面がすり減ると、このこすりが効かなくなり、同じように振っても台に収まらなくなります。これが「替えどき」の正体です。
1年目は両面同じでよい
始めて1年目は、フォアとバックに同じラバーを貼ってください。理由は単純で、違いが分からない段階で違うものを貼っても、判断材料が増えないからです。
両面が同じなら、うまくいかなかったときに「用具のせいか、打ち方のせいか」で迷いません。打ち方だけを見ればよくなります。逆に最初から違うものを貼ると、片面で覚えた感覚がもう片面で通じないので、覚えることが倍になります。
いま使っているラケットの両面を見て、ラバーの名前が同じかどうかを確かめてください。ラバーのふちや、はがしたときの裏側にモデル名が入っています。違うものが貼ってあって、しかも自分で選んだ覚えがないなら、次の張り替えで両面そろえるところから始めると迷いが減ります。
種類そのものは裏ソフト(表面が平らなタイプ)を選べば大きく外しません。表ソフトや粒高は性質が特殊なので、基礎ができてからです。種類ごとの違いは卓球ラバーの種類と初心者向けの選び方にまとめています。
2回目からはフォアだけ先に替える
片面だけの交換は問題ありません。フォア面のほうが先に劣化するので、フォアだけ先に替える人は多くいます。両面まとめて替えると1回の出費が倍になるので、フォアを先に、バックはその次の回にとずらすと、出ていくお金を平らにできます。
| やり方 | 1回あたり | |
|---|---|---|
| 両面まとめて | フォアもバックも同時に替える | 約7,400円〜 |
| フォアだけ先に | フォアを替え、バックは次の回に回す | 約3,900円〜 |
※金額は価格をおさえたラバー(マークV 3,520円)に貼り付けシート(330円)を足した計算です。
試合が近いときに片面だけ新しくすると、フォアとバックで感覚が変わって、しばらく合わなくなります。大きな大会の直前は避け、大会が終わった直後に替えると、次の大会までに慣れる時間が取れます。
バックを軽くするという考え方
体が小さいうちや、振り遅れが気になるときは、バック面のスポンジを1段階薄くするという手があります。ラバーは重さの一部を占めるので、薄くすればラケット全体が軽くなります。
バック面は体の正面で小さく振る面なので、厚くして飛ばす必要が、フォアほどありません。薄くしても困る場面が少なく、そのぶん振り出しが軽くなります。
商品ページの表記は「特厚・厚・中厚・中・薄・極薄」という言い方と、「MAX・2.1・1.9・1.7」のようにミリメートルで書く言い方の2通りがあります。メーカーによってどちらを使うかが違うだけで、指しているものは同じ「スポンジの厚み」です。当店の在庫でも両方の表記が並んでいます。
厚さと硬さの選び方そのものは卓球ラバーの種類と初心者向けの選び方で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
いつ替えるか——学年ごとの現実的な間隔
交換の目安は打った合計時間で80〜100時間です。部活で毎日(週5回×2時間)練習すると1か月で約40時間なので、2〜3か月に1回という計算になります。
| 練習の量 | 張り替えの間隔 | |
|---|---|---|
| 部活で毎日 | 週10〜12時間 | 2〜3か月ごと(年4〜6回) |
| 週2〜3回 | 週4〜6時間 | 3〜6か月ごと |
| 週1回 | 週2時間 | 9か月〜1年 |
ゴムは空気に触れているだけで硬くなります。練習量が少なくても、1年を超えたものは見直してください。時間が分からないときは、「回転がかからない/表面がテカってきた/端が浮いてきた」のどれかが出ていたら替えどきです。
判断の仕方と貼り方の手順は卓球ラバーの張り替え時期と貼り方にまとめています。
3年間でいくらかかるか
中学の3年間で、ラバーにいくら使うのかを計算します。金額は当サイトと同じ運営者が営む卓球スタートショップの実際の販売価格から出しました。在庫のある裏ソフト(ラージボール用を除く)は156点あり、いちばん安いもので2,750円、中央値で6,050円です。
| 選ぶラバー | 1回(2枚+シート) | 年4回 | 3年間 |
|---|---|---|---|
| 価格をおさえたもの(1枚3,520円) | 7,370円 | 29,480円 | 88,440円 |
| 価格をおさえたもの・年6回替える場合 | 7,370円 | 44,220円 | 132,660円 |
| 中央値のもの(1枚6,050円) | 12,430円 | 49,720円 | 149,160円 |
つまり3年間で9万〜15万円。ラケット本体が3,850〜6,050円で3年使えることを考えると、お金がかかるのはラケットではなくラバーのほうだとはっきり分かります。
「もったいないから長く使う」は、回転がかからないラバーで練習することになるので上達の面で損をします。減らすなら回数ではなく1枚の単価です。在庫のあるものだけでも2,750円から6,050円まで倍以上の幅があります。中学生のうちは価格をおさえたものを回数どおり替えるほうが、練習の質が保てます。
- マークV(ヤサカ・裏ソフト)3,520円 ── 各社が自社ラバーの性能を数値で示すときの基準として使われることが多い1枚です。厚さは極薄から特厚まで在庫があります
- チャックシート2 330円 ── 貼り付け用。接着剤より扱いやすく、はがすときもきれいに取れます
ラケットからそろえる場合は、ラバー2枚付きのセット(10,900円)のほうが1つずつ買うより2,190円安くなります。貼り付けはご自身で行っていただきます(当店では代行していません)。
部活で言われる言葉の意味
先輩や顧問が使う言葉が分からないまま、なんとなくうなずいてしまうことがあります。ラバーまわりでよく出るものだけ、体の動きに置き換えて整理します。
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 弾む | 同じ力で打ったときにボールが遠くまで飛ぶ。弾むほど台から出やすくなるので、収めるには振りを小さくする必要があります |
| 食い込む | ボールがラバーに沈んでから出ていく感じ。やわらかいラバーほど食い込み、当たっている時間が長くなります |
| 回転がかかる | ラケットでボールの表面をこすれている状態。表面がすり減ると、こすっても滑って回らなくなります |
| スポンジが死ぬ | ゴムが硬くなって、押しても沈まなくなった状態。打っていなくても時間で進みます |
| コントロール系 | 弾みをおさえて、台に収まりやすくしてあるラバー。威力は出にくいかわりに、振っても入ります |
ほかの用語は卓球用語集にまとめています。
よくある質問
まとめ
中学生のラバーは、1年目は両面同じもの、2回目からはフォアだけ先に。この2つを決めておけば、部活で言われても迷いません。バックを1段階薄くすると全体が軽くなるので、振り遅れが気になるときの手として覚えておいてください。
替える間隔は、部活で毎日なら2〜3か月に1回。3年間でかかるお金は9万〜15万円で、ラケット本体よりずっと大きな金額になります。減らすなら回数ではなく単価——回数どおり替えたほうが、練習の中身が濁りません。
記事で挙げたラバーとセット
マークV(1枚) 税込3,520円/コルベル+マークV(ラバー2枚付き) 税込10,900円/チャックシート2(塗らずに貼れるシート) 税込330円
(卓球スタートショップ。在庫と色・サイズは各商品ページでご確認ください)
用具えらびのチェックリスト(PDF)をお送りします
はじめて道具をそろえるときに「何を・どの順番で決めるか」を1枚にまとめたものです。印刷して、そのままお店で使えます。あわせて、ラバーを貼った状態で届く貼り上がり完成ラケット(来春の予約企画)の先行案内もお届けします。
