卓球のボールケース|代用できる物と選び方

【本記事について】
本記事は「卓球スタートショップ」が運営する情報メディア「卓球はじめの一歩」の記事です。記事内で紹介している商品には、当店で販売しているものが含まれます。

ボールをカバンに裸で入れているなら、入れ物はいります。ただし専用のボールケースを買わなくてよい場合もあります。分かれ目は「持ち歩くのが試合球か練習球か」と「いま使っているラケットケースの奥行が4cmあるか」の2つだけです。

ボールは直径40mmと決まっています(ITTF競技規則 2.3.1)。数字が決まっているということは、手元のケースやポーチに入るかどうかを、買う前に計算で確かめられるということです。この記事はその計算のしかたから始めます。

扱うのは「ボールをどう持ち運ぶか」だけです。ボールそのものの選び方(試合球と練習球の違い・星の数・寿命)は卓球の試合球と練習球の違いに、ラケットを入れるケースやバッグの選び方は卓球のラケットケース・バッグの選び方にまとめてあります。

専用のボールケースが要る人・要らない人

先に結論から分けます。下の3つのどれかに当てはまるなら、専用のボールケースを1つ持っておくと荷物の中でボールが動かなくなります。

  • 試合球(3スター球)を持ち歩いている。1球あたりの値段が高く、変形すると買い直しになる
  • ラケットケースの奥行が4cm未満で、そもそもボールが入らない
  • 教科書や水筒、シューズと同じカバンで運んでいて、ボールが下敷きになる位置にある

逆に、次のどれかなら買い足さなくて済みます。無理に増やす必要はありません。

  • 使っているラケットケースにインナー(仕切り)が付いていて、そこにボールが収まる
  • 練習で使うのは練習球だけで、しかも買ったときのパッケージがまだ形を保っている
  • ボールは練習場所に置いてあり、自分では運ばない

値段の感覚もつかんでおきます。当店のニッタク プラ3スタープレミアム 3個入(ITTF・JTTA公認球)は¥1,188なので、1球あたり396円です。ボールケースは1,100円台からあります。試合球1箱とほぼ同じ金額で、その先に買う球を守る箱が手に入ります。

今すぐ確かめる手順:いま使っているラケットケースを開け、ボールを1個そっと置いてフタを閉めてみてください。フタが浮く、または閉めるとボールが押されるなら、そのケースは「ボールも入る奥行」ではありません。この場合は別の入れ物がいります。

ボールが割れる・へこむのは「押されたとき」

ボールはプラスチック製で、重さは2.7gと決まっています(ITTF競技規則 2.3.2・2.3.3)。直径40mmでわずか2.7gですから、薄い殻でできた軽い球です。打球で割れるより先に、荷物の中で長時間押されて形が変わることのほうが起きやすい道具です。

中高生の荷物で実際に起きやすいのは、次のような置かれ方です。

  • カバンの底に裸で入れ、その上に教科書・弁当箱・水筒・シューズが積み重なる
  • 電車やバスで膝の上や座席に置いたカバンに体重がかかる。床に置いて足で寄せる
  • ラケットケースの中で、ラバーの面とケースの壁のすき間に押し込む。ボールもラバーも押される
  • ペンケースや小物入れに、内寸が足りないのにフタで挟むように押し込む

もう1つ気をつけたいのは置き場所です。直射日光の当たる車内や暖房の近くに置きっぱなしにしないでください。保管のしかたと、割れ・へこみが出た球の見分け方(交換のサイン)は試合球と練習球の違いの記事で詳しく書いているので、そちらを見てください。ここで押さえるのは、入れ物の役目は「上から乗るものを受け止めること」だという1点です。

今すぐ確かめる手順:手持ちのボールを1個、机の上でゆっくり転がしてください。まっすぐ転がらず途中で向きが変わる球、指ではさんで回したときに段差を感じる球は、すでに形が変わっています。その球は多球練習用に回し、フォームを覚える練習からは外してください。

代用できるもの、してはいけないもの

代用できるもの

  • 買ったときのパッケージのまま。3個入りの試合球はパッケージに入って届きます。形が崩れていないうちは、これが一番手間がかかりません。カバンの中で上から押されない位置に入れることだけ守ります
  • ラケットケースのインナー(仕切り)。フタ付きの仕切りが付いているケースなら、ボールの居場所が決まります
  • フタが硬い小物ケース。閉めたときにフタが浮かないこと、つまり内寸に40mmの余裕があることが条件です
  • 使い終わったボールの空き箱。練習球を数個だけ持つときの一時しのぎとしては成立します

してはいけないもの

  • ビニール袋・ジッパー袋・巾着。袋は形を持たないので、上に乗ったものの力がそのままボールに届きます。散らばらなくなるだけで、守る働きはありません
  • ペンケース・筆箱。内寸が40mmに足りないものが多く、閉めた時点でフタが球を押し続けます
  • タオルで巻く。巻いた直後は守れているように見えますが、カバンの中で歩けばほどけます
  • ラケットケースにラケットと一緒に直接入れる。ボールがラバーの面に当たった状態で押されます。手入れをしていても、押しつぶす力までは防げません
代用できるかを決める3つの条件
  1. フタが閉まりきること。閉めたときにフタが浮くなら、その入れ物は球を押している
  2. 形を持っていること。袋や布は上からの力を素通しする
  3. カバンの中で勝手に開かないこと。開けば中で球が動き、結局は裸で入れているのと同じになる

今すぐ確かめる手順:代用しようとしている入れ物にボールを入れてフタを閉め、そのまま横にして机の上で軽く振ってください。中で大きく動くなら、カバンの中でも同じだけ動いています。すき間にタオルを詰めるより、ボールの数に合った入れ物に替えるほうが早く終わります。

直径40mm。入るか入らないかは計算で分かる

ボールの直径は40mmです(ITTF競技規則 2.3.1)。ラージボールをする場合は44mmになります(日本卓球協会 ラージボール卓球ルール 第4条)。この数字と、商品ページに書かれた寸法を見比べるだけで、買う前に判定できます。

実例で見ます。エクシオン ペンタ ダブルケース(¥2,530)は幅200×高さ280×奥行35mmのラケットケースです。奥行35mmは40mmより小さいので、このケースにボールを入れるとフタが球を押します。生地が丈夫かどうかとは関係のない、寸法だけで決まる話です。

一方、ニッタク インナーケース(¥1,320)は高さ18.4×幅29×奥行4.5cm。奥行45mmなので40mmが収まります。メーカーの説明でも「メンテナンスグッズやボールを収納できる」「フタ付きで中身が落ちにくい」とされていて、対応するのは高さ20×幅30×奥行5.5cmのラケットケースです。当店のニッタク カラーロゴケース(¥3,300)がちょうどこの寸法で、はじめからインナーケースが付いています。

見る数字必要な寸法判定のしかた
ボール1個ぶんの奥行40mm(4.0cm)以上奥行3.5cmのケースは不可。4.5cmなら収まる
一列に2個並べる長さ80mm(8.0cm)以上長辺11.5cmのボールケースはここに収まる
一列に3個並べる長さ120mm(12.0cm)以上外寸11.5cmでは足りない。13cm前後を探すことになる
ラージボール(44mm)1個で44mm以上商品ページに「44mm対応」と書いてあるかを見る

もう1つ注意があります。商品ページの寸法はふつう外寸です。生地やクッションの厚みぶん、内側は小さくなります。だから「40mmちょうど」の入れ物は候補から外し、少し余裕のあるものを選びます。

今すぐ確かめる手順:いま使っているラケットケースの商品ページを開き、「サイズ」欄の3つの数字のうちいちばん小さい数字を見てください。それが4.0cm未満なら、そのケースにボールの居場所はありません。4.5cm以上あるなら、インナーを足すだけで解決します。

「3個入るケース」が見つからない理由

「ボールケース 3個」で探す人が多いのは、試合球が3個入りで売られているからです。当店で扱う3スター球も、ニッタク プラ3スタープレミアム 3個入(¥1,188)、バタフライ スリースターボールA40+(3個)(¥924)のように3個単位です。

ところが、ボールケースの寸法を見ると事情が分かります。ヤサカ マルチボールケース トライアングル(¥1,100)は11.5×7.5×6.0cmで収納はボール2個。バタフライ ネルティオ・2ボールケース(¥1,540)は5×11.5×5cmで、こちらも収納はボール2個(40mm・44mmの両方に対応)。どちらも長辺は11.5cmです。40mmを一列に3個並べると120mm=12cmですから、外寸11.5cmの箱には一列では入りません。当店で収納数を明記しているボールケースが、どちらも2個までなのはこのためです。

では3個持ち歩きたいときはどうするか。現実的な答えは2つです。

  • パッケージごとインナーケースに入れる。3個入りのパッケージは、もともと3個が収まる形をしています。それを奥行4.5cmのインナーケースやケースの内ポケットに入れれば、箱ごと守れます
  • 2個用ケースに2個、残り1個はケースのポケットへ。試合当日に手元で転がすのは1個です。3個をひとまとめにする必然性は、じつはあまりありません

ここでルールの話をしておきます。そもそも試合で使う球は、自分のケースの中の球ではありません。国際大会の規程では、選手は競技エリアの中でボールを選んではならないとされ(ITTF 3.4.2.1)、可能なかぎり選手は競技エリアに入る前に球を1個以上選ぶ機会を与えられ、その球で試合をします(ITTF 3.4.2.1.1)。選べなかったとき、または選手どうしで意見が合わないときは、審判が箱から無作為に1個を取ります(ITTF 3.4.2.1.2)。試合中に球が傷んだ場合も、事前に選んだ別の球か、審判が箱から取った球に交換します(ITTF 3.4.2.1.3)。国内の大会がどう運用するかは大会の要項で確認してください。

つまり自分の試合球は、試合前の練習で本番と同じ感触を確かめるための球です。そう考えると、必要なのは「3個入るケース」ではなく「1〜2個をつぶさずに運べる入れ物」だと分かります。

今すぐ確かめる手順:手元の3個入りパッケージを、いま使っているケースの内ポケットに入れてファスナーを閉めてみてください。閉まるなら買い足しは不要です。閉まらない、または他の荷物に押されるなら、2個用のボールケースを1つ足すのが最短です。

多球練習の球は、ケースでは運べない

多球練習(相手が次々に球を出し、こちらは打ち続ける練習)を始めると、球の数はいきなり2桁3桁になります。当店のTWC スクール・トレーニングボール 40+【100球入り・まとめ買い用】は¥3,850で、1球あたり約39円です。2個用のケースでは話になりません。

この規模になると、必要なのは「守る箱」ではなく「運ぶ袋」と「拾って戻す器」です。多球練習では球が床に散らばるので、練習中に集めて入れる容器がそのまま要ります。

  • ニッタク メニーズボールバッグ(¥1,980)=幅24×高さ43cm、ボール約10ダース分(40mm・44mm対応)。肩ひもが長く、体育館まで肩にかけて運べます
  • バタフライ ヘクサム・ボールバッグ(¥2,200)=W23×H43×D23cm、120球収納。メーカーの説明では、そのままカゴとしても使える形です

どちらも100球入りのボールが1袋まるごと入る容量です。100球を買ったときの袋のまま運ぶと、口が開いた瞬間に体育館の床へ全部こぼれます。球を数十個以上持つようになったら、器を先に決めておくほうが練習時間を削らずに済みます。多球練習に時間をどれだけ割り振るかは卓球の練習メニューの記事で扱っています。

今すぐ確かめる手順:いま持っている練習球を数えてください。10個未満なら2個用ケース+パッケージで足ります。30個を超えているなら、その時点でボールバッグの出番です。数える前に買わないでください。

買うときに見るのは内寸・素材・留め方の3つ

① 内寸(収納数の表記で代用できる)

商品ページに「収納:ボール2個」のように個数が書いてあるものを選びます。個数が書いてあれば、外寸から内寸を推測する作業がいりません。個数の記載がない場合は、いちばん短い辺が4.0cmを超えているかで判断します。ラージボール(44mm)をする人は「44mm対応」の表記があるかを必ず見てください。ネルティオ・2ボールケースやメニーズボールバッグのように、40mmと44mmの両方に対応と明記されている商品があります。

② 素材(表記されている数字を読む)

布製のケースは「ポリエステル420デニール」のように、生地の太さがデニールという単位で書かれていることがあります。数字が大きいほど糸が太い生地です。ネルティオ・2ボールケースは生地がポリエステル420デニールで、プレートに亜鉛合金を使っています。ヤサカのマルチボールケース トライアングルはポリエステルとポリプロピレンで、生産国は日本です。硬いプレートが入っているぶん、上に荷物が乗ってもフタがたわみにくくなります。カバンの底に入れることが多いなら、素材欄にプレートの記載があるものを選びます。

③ 留め方(商品写真で必ず見る)

フタがどう閉じるかは、寸法表には書かれないことがあります。商品写真で、ファスナーで一周するのか、面ファスナーなのか、はめ込み式なのかを見てください。判断の基準は1つで、カバンの中で他の荷物に押されたときに開かないかです。

なお、ボールケースは小銭やイヤホンなどの小物入れとしても使えます。ヤサカのマルチボールケース トライアングルは、商品説明にも小物入れとしての使い方が書かれています。試合の日に財布ごと会場に持ち歩きたくない、という場面で効いてきます。

今すぐ確かめる手順:候補の商品ページを開き、「収納」「サイズ」「素材」の3欄を上から順に読んでください。収納の個数が書いてあればその数まで、書いていなければ、いちばん短い辺が4.0cmを超えているかで判断します。3欄とも記載が無ければ、買う前に店に問い合わせてください。

当店で買えるボールの入れ物

ここまでの基準で選べるものを収納数の少ない順に並べます。価格は税込です。

商品収納サイズ素材・色価格
ヤサカ マルチボールケース トライアングルボール2個11.5×7.5×6.0cmポリエステル、ポリプロピレン(日本製)¥1,100
ニッタク カラーロゴボールケースボール数個寸法の記載なしサックス/ピンク/ミントグリーンの3色¥1,210
ニッタク インナーケースボール+メンテ用品高さ18.4×幅29×奥行4.5cmポリプロピレン(日本製)¥1,320
バタフライ ネルティオ・2ボールケースボール2個(40mm・44mm)5×11.5×5cmポリエステル420デニール、亜鉛合金プレート¥1,540
ニッタク メニーズボールバッグ約10ダース(40mm・44mm)幅24×高さ43cmポリエステル¥1,980
バタフライ ヘクサム・ボールバッグ120球(40mm・44mm)W23×H43×D23cm再生ポリエステル300デニール¥2,200

はじめの1つなら、収納数が数で書いてある2個用のどちらかで足ります。すでにインナー付きのケースを持っているなら、買い足す前にそこにボールが入るかを先に試してください。ケースの中が散らかっているだけなら、インナーケース単体を足すという手もあります。

よくある質問

Q. ボールケースは本当に必要ですか。無くても練習はできます
A. 練習はできます。必要になるのは「試合球を持ち歩き始めたとき」と「ケースの奥行が4cm未満のとき」の2つです。どちらにも当てはまらないなら、買ったときのパッケージのままで構いません。

Q. 100円ショップの小物ケースで代用できますか
A. 条件つきで使えます。閉めたときにフタが浮かないこと(内寸に40mm以上あること)と、カバンの中で勝手に開かないことの2つを満たしていれば、球を守る働きは果たします。逆に、袋・巾着・ジッパー袋は形を持たないので代わりにはなりません。

Q. ラケットケースに直接ボールを入れてはいけませんか
A. 仕切りやインナーがあるなら問題ありません。無い場合は、ラバーの面とケースの壁の間に球が挟まる形になるので避けてください。ケースの種類と奥行の違いはラケットケース・バッグの選び方にまとめています。

Q. へこんだボールは元に戻せますか
A. 戻す方法は、メーカーが公表している資料で確認できていないため案内していません。変形が残った球は1球ごとに弾み方(跳ね返り方)が変わるので、フォームを覚える時期の練習には向きません。交換のサインの見分け方は試合球と練習球の違いの記事で説明しています。

Q. ラージボール(44mm)でも同じケースが使えますか
A. 「44mm対応」と書かれているものを選んでください。ラージボールの直径は44mm(日本卓球協会 ラージボール卓球ルール 第4条)で、硬式の40mmより4mm大きいぶん、2個用ケースでは余裕が消えます。当店ではネルティオ・2ボールケース、メニーズボールバッグ、ヘクサム・ボールバッグが両対応と記載されています。

Q. ボールケースに何個まで入れていいですか
A. 表記されている数までです。2個用に3個押し込むと、球どうしが押し合ってフタも押します。入れ物を守るための入れ物になってしまうので、数を増やすなら容量の大きいものに替えてください。

Q. 注文してからどのくらいで届きますか
A. バッグ・ケース類はお取り寄せ商品のため、ご注文から発送まで通常5〜10営業日(土日・祝日を除く)をいただいています。部活や大会の日が決まっている場合は、早めにご注文ください。

Q. 何をそろえればいいか、全体像から確認したいです
A. ラケットからボール、シューズまで通しで並べた卓球を始めるのに必要なものを見てください。ボールの入れ物は、そこでいう「あると快適なもの」の位置づけです。

まとめ

この記事の要点
  1. 要るかどうかは2つで決まる。試合球を持ち歩くか、ケースの奥行が4cm未満か
  2. ボールは直径40mm(ITTF 2.3.1)。奥行3.5cmには入らず、4.5cmなら入る。買う前に数字で判定できる
  3. 代用の条件は3つ。フタが閉まりきる・形を持っている・勝手に開かない。袋とタオルは代わりにならない
  4. 3個入りをそのまま持つならパッケージごと。一列3個には12cm要るので、長辺11.5cmの2個用には入らない
  5. 球が数十個を超えたらボールバッグ。100球入りが1袋まるごと入る容量のものを選ぶ

最後に、今日のうちにできることを1つだけ。ラケットケースのいちばん短い辺を定規で測ってください。4.0cm未満ならボールの居場所は別に作る、4.5cm以上ならインナーで足りる。ここまで決まれば、あとは持ち歩く球の数に合わせて入れ物を選ぶだけです。

あわせて読みたい:卓球の試合球と練習球の違い卓球のラケットケース・バッグの選び方卓球を始めるのに必要なもの卓球の練習メニュー