ラケットの正しい握り方|シェーク・ペン別に解説

【本記事について】
本記事は「卓球スタートショップ」が運営する情報メディア「卓球はじめの一歩」の記事です。記事内で紹介している商品には、当店で販売しているものが含まれます。

ラケットの「握り方(グリップ)」は、打ちやすさを左右する大切な基本です。間違った握りのままだと、力が伝わらず上達が遠回りに。シェークハンドとペンホルダー、それぞれの正しい握り方と、よくあるNG例を解説します。

シェークハンドとペンホルダーの握り方の比較図
図解:シェークハンドとペンホルダーの握る位置

シェークハンドの握り方

握手をするように柄を持ち、親指と人差し指でラケットの根元(首の部分)を軽く挟みます。残りの3本指は柄に自然に添える程度。握り込みすぎず、「卵を持つくらい」のやわらかい力加減が理想です。フォアもバックも打ちやすい、初心者の主流スタイルです。

グリップの形で握り心地が変わります

シェークハンドのラケットは、柄(グリップ)の形が数種類あります。同じモデルでも形を選べることが多いので、最初に知っておくと選びやすくなります。

特徴向いている人
FL(フレア)先が末広がり。手にすっぽり収まり、振ってもすっぽ抜けにくい初心者はまずこれ。迷ったらFL
ST(ストレート)先まで太さが一定。握りを変えやすいフォアとバックで持ち替えたい人
AN(アナトミック)中ほどが膨らんだ形。手のひらに吸いつく好みが分かれるため、経験者向け

初心者の方にはFL(フレア)をおすすめしています。握る位置が自然に一定になるので、この記事で紹介している「毎回同じ握り」を作りやすいからです。

手の大きさは気にしなくて大丈夫

テニスのラケットと違い、卓球のラケットにはグリップの太さ違い(サイズ展開)がほとんどありません。小学生から大人まで、同じグリップを使います。手が小さくても握れるように設計されているので、サイズで迷う必要はありません。

どうしても太く感じる・細く感じるという場合は、グリップテープを巻いて調整する方法もありますが、まずはそのまま使ってみてください。ほとんどの方は数回打つうちに慣れます

ペンホルダーの握り方

ペンを持つように、親指と人差し指で柄をつまみ、裏側は指を添えて支えます。手首が柔らかく使える反面、バック側の対応に少しコツが要ります。台上の細かいプレーがしやすいのが特長です。

ペンには2つのタイプがあります

ひとくちにペンホルダーといっても、形の違う2種類があり、握り方と戦い方が変わります。

  • 日本式ペン(角型・角丸型):柄が長めで、板の面積が広めのタイプ。裏側にラバーを貼らず、片面だけで戦うのが基本です。フォアハンドの威力を出しやすい形です。
  • 中国式ペン:シェークハンドの柄を短くしたような形で、裏側にもラバーを貼れます。裏面でバックハンドを打つ「裏面打法」が使えるため、近年はこちらを選ぶ人が増えています。

バック側をどう守るかが分かれ道

ペンホルダーで最初に困るのが、バック側に来た球の処理です。対応の方法は主に2つあります。

  • ショート(ブロック)で返す:ラケットの同じ面を返して、相手の勢いを利用して当て返す打ち方です。習得は比較的やさしく、日本式・中国式のどちらでも使えます。
  • 裏面打法で打つ:中国式ペンで、裏側に貼ったラバーを使ってバックハンドを打ちます。攻撃力は上がりますが、握りが独特で習得に時間がかかります。

これから始める方にはシェークハンドをおすすめしています。バック側の対応が自然にでき、教えてくれる人も多いためです。ペンを選ぶ場合は、身近に教えてくれる経験者がいるか、を判断材料にするとよいでしょう。

握りのチェックポイント

  • 力を入れすぎない(手首が固まり、振りがぎこちなくなる)
  • 打つ瞬間だけ軽く握り込む
  • 面の角度を一定に保てる握りにする
  • 人差し指と親指の位置を毎回同じにする
ワンポイント
握りは一度クセがつくと直しにくいもの。始めたての今こそ、正しい握りを意識して固めておきましょう。

やりがちなNG握り

「握りが強すぎる」「親指が面に乗りすぎている」「打つたびに握りが変わる」は代表的なNG。鏡の前でフォームを確認し、毎回同じ握りで構えられるようにしましょう。

よくあるNGグリップ3つと直し方

  • ① 握り込みすぎ(グーで握る):面の切り替えができなくなる。→ 人差し指と親指で「つまむ」意識で、残り3本は添えるだけ
  • ② 人差し指が立ちすぎ:バック面の中央に人差し指が伸びていると、バックハンドでボールに当たる。→ ラバーの端に沿わせる
  • ③ 力みすぎ:手首が固まりスイングが硬くなる。→ 握る強さは「卵を持つ程度」。インパクトの瞬間だけ少し締める

ペンホルダーの人は、裏面の指を「3本伸ばす」か「軽く曲げて添える」かで打球感が変わります。最初は軽く曲げる形が安定しやすいです。グリップは最初の1か月で固まるので、毎回の練習前に10秒だけ確認する習慣をつけましょう。

握りと「面の角度」をつなげて覚えるコツ

ラケットの面の角度3種類と打球の違いを示す図
図解:ラケットの面の角度3種類と打球の違い

正しい握りができても、いざ打つと「ボールが上に飛びすぎる」「下に突き刺さってネットにかかる」と悩む初心者は多いものです。その多くは握りそのものより、握ったときに決まるラケットの面(ラバー側)の向きを意識できていないことが原因です。握り方を覚えたら、次は「この握りだと面がどこを向くか」までセットで確認しておくと、打球が安定しやすくなります。

かんたんなチェック方法を紹介します。台の前でいつもどおりラケットを構え、面を真上から見てみましょう。シェークハンドなら、力を抜いて構えたときにフォア面がやや前を向き、台に対して少し前傾しているくらいが目安です。面が真上を向きすぎていると当たったボールが浮き、下を向きすぎているとネットにかかりやすくなります。フォアハンドの打ち方でつまずく人は、まず構えたときの面の角度を見直すだけで改善することがあります。

指の位置を「目印」で覚える

握りが毎回ズレてしまう人は、感覚ではなく「目印」で位置を固定するのがおすすめです。具体的には次のポイントを毎回そろえます。

  • 人差し指の位置:シェークではバック面(裏側)のラバーの下のフチに、指の腹を軽く沿わせる。フチをなぞるようにすると毎回同じ場所に置けます。
  • 親指の位置:フォア面側に軽く添える。爪が立たないよう、指の腹で触れる程度に。
  • 水かきの当たる場所:親指と人差し指の間(水かき)が、グリップの付け根の角にフィットする位置を探す。ここが決まると握り全体が安定します。

この3点を意識して構えれば、握りの再現性がぐっと上がります。ペンホルダーの方は、表側の親指と人差し指のつまむ深さを一定にすることが同じ役割を果たします。

握りを体になじませる練習の進め方

握りはアタマで理解しても、体が覚えるまでには少し時間がかかります。あせらず、次の順番で慣らしていくと無理がありません。

  • 素振りで確認:まずはボールを使わず、正しい握りのまま10〜20回ゆっくり振る。力みが出ていないかをチェック。
  • 近い距離で軽く打つ:台のそばで、ゆるいボールを優しく返すところから。強く打とうとすると握りが乱れやすいので、最初は「当てて返す」だけで十分です。
  • 徐々に距離と強さを上げる:握りが崩れない範囲で、少しずつ振りを大きくしていきます。

握りが安定してくると、フォアだけでなくバックハンドや、回転をかけるツッツキといった技術にも応用しやすくなります。逆に言えば、握りが毎回バラバラだと、どの技術も土台が揺らいでしまいます。最初の数週間は「うまく打つ」よりも「同じ握りで構える」を優先するくらいの気持ちで取り組むと、その後の上達がスムーズです。全体の流れをつかみたい方は卓球初心者ロードマップもあわせてご覧ください。

よくある質問

❓ よくある質問
Q握り方は途中で変えてもいいですか?
A.始めて間もないうちなら変更できます。フォームが固まる前に、自分に合う基本形を見つけましょう。
Qフォアとバックで握りを変えるの?
A.初心者は基本的に同じ握りでOKです。慣れてきたら、ごくわずかに調整する選手もいます。
Q握る位置で何が変わる?
A.グリップを根元寄り(長め)に持つと安定し、先寄り(短め)に持つと手首が使いやすくなります。まずは中間の自然な位置から始めましょう。
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まとめ

正しい握りは全技術の土台。まずはシェークハンドで、リラックスした一定の握りを身につけましょう。下記は握りに慣れてきた人のステップアップ用ラケットです(最初の1本には、木材5枚合板のコルベルなど入門モデルがおすすめです)。

握り方が決まったら、次はその握りに合うラケット選びです。握り方と予算から最初の1本を選ぶと、シェークならシェーク用、ペンならペン用の組み合わせが出ます。